脱北帰国者・日本人妻の証言集会
決議
北朝鮮を脱出した元在日コリアンやその日本人妻が、北朝鮮に残る家族への迫害を懸念しながらも、「これ以上黙っていては救えない」と、自らの体験を証言しました。
被害者がその被害について直接訴えることは、広く社会の理解を得て政治を動かし、問題を解決していくうえで不可欠な行動です。今日の集会は、日本に入国した脱北者が、事実上始めて表に出て訴えたものです。勇気ある証言者に敬意を表するとともに、他の脱北者や日本の家族の人たちが後に続き、行動を起こすことを呼びかけます。
安全な日本にたどり着くことができた脱北者が、夜も眠れず不安に思うことは、北朝鮮に残した家族の安否です。日本に戻れた日本人妻たちが自分だけの幸運であってはならないと願うのは、果たせぬ里帰りを夢見続ける北に残る日本人妻たちの思いです。
1959年12月に始まった北朝鮮への帰国事業は北朝鮮政府と朝鮮総連による「壮大な誘拐・拉致」というべきものでした。その被害者の救出・救済が40年以上も放置されてきた現実を、私たちは強く反省しなければなりません。
今こそ「北朝鮮人権法」を制定し、北朝鮮帰国者や拉致被害者、脱北者の救出、日本入国と定着支援の体制整備を進めることが緊要です。
北朝鮮政府による数々の人権犯罪に対し、共同して問題の解決を目指す国内外の連帯を広げ、強めていかねばなりません。
当面、国連ならびに関係諸国に対し、以下の課題の実行を求めます。
1 北朝鮮の人権改善と被害者救済にわが国が実効ある政策を実施できるよう、日本政府ならびに国会に対し「北朝鮮人権法」の制定を求めます。
2 脱北者の実情に則して、難民として保護することを国連と関係各国に求めます。
3 脱北者が日本に入国することを希望する場合、速やかに日本に保護することを求めます。
4 日本の在外公館に脱北者を受け入れる体制を整備するよう求めます。
5 日本に入国した脱北者の生活支援、職業支援、教育支援の整備を求めます。
6 中国政府による脱北者の北朝鮮送還を糾弾し、中国自身が批准している難民条約に則して脱北者を保護することを求めます。
7 中国にいる脱北者が第3国へ行くことを希望した場合、中国政府が速やかに人道的に対応することを求めます。
8 中国政府による金正日への経済支援を中止することを求めます。
9 韓国政府は中国その他で救出を待つ脱北者に対し、自国民保護の当然の義務を果たすよう求めます。
10 韓国政府による金正日への経済支援を中止することを求めます。
11 自国民保護としての脱北者の救出に日韓両国政府が協力・共同して対応することを求めます。
2005年3月13日