北朝鮮人権情報センターニュース(1) 妊婦が殴打され死亡 

└ 2011-12-26 12:45

19歳女性、咸鏡北道清津市松坪区域の農圃集結所にて妊娠状態で殴打され死亡

事件の概要

被害者金リョンヒは脱北して妊娠した状態で強制送還され、2009年3月、清津市農圃集結所に拘禁されていて、作業中生とうもろこしを食べたという理由で警護員に殴打され、流産した後出血がひどくて病院へ移送している間に死亡した。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2009年3月
発生場所 : 咸鏡北道清津市松坪(ソンピョン)区域農圃集結所


2009年3月、被害者金リョンヒ(以下金氏)は中国で妊娠した状態で北朝鮮へ強制送還され、脱北を理由に咸鏡北道清津市松坪区域の農圃集結所に拘禁された。

当時金リョンヒは妊産婦だったにもかかわらず作業場で強制労働に動員され、2009年3月頃集結所内の作業場で、空腹のあまりトウモロコシを乾かしていたものを生のままで食べたが、それを警護員蔡ミョンイルが発見し、金氏の腹を足で強く蹴飛ばした。

当時警備たちは金リョンヒが中国で妊娠をしてきた事実を知っていたのに、腹を足で殴打された金氏は、殴打の衝撃で流産し、流産の過程で下血を多くした。

金リョンヒと一緒に働いていた収監者が、警護員の指示で金氏を背負って病院に行ったが、病院に到着すると金氏は過多出血ですでに死んでいた。

事件当時金リョンヒが妊娠何カ月かは確認されてないが、肉眼で見ても妊娠していることが確認できた。

被害者
名前 : キム・リョンヒ
性別 : 女
年齢 : 1990年生まれ, 19才(事件当時)
居住地 : 咸鏡北道清津市青岩(チョンアム)区域蓮津洞(ヨンジンドン)18班
現在の状態 : 死亡

加害容疑者(機関)
名前 : 蔡(チェ)ミョンイル
性別 : 男
年齢 : 1980年生まれ, 29才(事件当時)
職業 : 咸鏡北道清津市農圃集結所警護員, 当時の階級下士
情報提供者
情報提供者は2011年の入国者で、上の事件を直接目撃した後証言したが、自身の身辺安全上の理由から、実名の公開を許諾していない。

咸鏡北道道集結所は清津市松坪区域農圃洞(現在はウンジョン洞)に位置している。咸鏡北道人民保安部傘下の最高予審機関として、経済犯と中国から脱出して捕まり入れられる不法越境者を管理している。集結所で拘禁者は‘収容生’と呼ばれる。 咸鏡北道の道集結所は1970年代の末にでき、当時は犯罪者が予審を受ける前に収容される所だった。そして1998年から‘非法越境者集結所’と命名された。咸鏡北道人民保安部に登録された正式名称は‘咸鏡北道人民保安局松坪(ソンピョン)集結所’である。

集結所では主に強制労働が行われるが、保安局の副業地に連れて行って仕事をさせる。 また保安局で提起される各種の建設地に連れて行き働かせ、冬は伐採地に送って仕事をさせる。伐採地は主に清津市青岩区域橋院里(キョウォンリ)の山の中に位置している。 脱出者たちの証言によれば強制労働の過程で殴打が頻繁に発生し、労働能力が落ちる老弱者に殴打が集中すると証言されている。殴打はげんこつ、靴、角材、鎖等の道具が使われる。

また脱出者の証言によれば、拘禁者の中で中国で妊娠した女性の場合、‘中国の男の種を貰って妊娠したという’理由で、強制堕胎を実施するケースが頻繁に起きていて、強制堕胎の方法としては殴打、薬物の投与、病院で強制的に子供を掻き出す方式があると証言される。この過程で激しい下血などで死亡する事例も、また多数発生している現実だ。

北朝鮮人権情報センターのNKDB統合DBによれば、2011年9月30日現在扱った直接的行動による死亡は177件、殺人(公務員による個人的殺害)は48件である

1. 妊産婦の拘禁

朝鮮民主主義人民共和国刑事訴訟法第7章予審、第4節第179条(逮捕、拘留拘束処分の理由)
- 妊娠した被疑者に対しては、産前3ヶ月から産後7ヶ月までの間は拘留拘束処分をできない。

朝鮮民主主義人民共和国刑事訴訟法第12章判決、判定の執行、第431条(刑罰執行の停止理由)
- 無期労働教化刑、有期労働教化刑、労働鍛練刑を受けた者が一時的な精神病、または重病にかかった時、その病気が治る時まで刑罰の執行を停止する。そして妊娠した女性に対しては、産前3ヶ月から産後7ヶ月まで刑罰執行を停止する。

2. 集結所内での強制労働

市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第8条1項
- どこの誰も奴隷状態に置かれない。

市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第8条3項(a)
- どこの誰も強制労働をするように要求されない。

3. 集結所内の殴打

市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第7条
- どこの誰も拷問または残酷な、非人道的なまたは、屈辱的な取扱い、または刑罰を受けない。

市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第9条1項
- すべての人は身体の自由と安全に対する権利を持つ。

市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第10条1項
- 自由を剥奪されたすべての人は人道的に、また人間の固有な尊厳性を尊重して取扱われる。

拷問およびその他の残酷な・非人道的な、または屈辱的な待遇や処罰の防止に関する協約

4. 殴打加害容疑者

朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章公民の生命財産を侵害した犯罪、第1節第282条(過失的殺人罪)
- 人を過失で殺した者は、3年以下の労働教化刑に処する。(以上)

韓国の北朝鮮人権情報センターから来たメールをそのまま紹介いたします。後半部にあるように、北朝鮮の憲法上も決して許されない暴虐な行為がそのまま行われているのです。このセンターからの情報はできるだけこうして告知していきます(三浦)



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