北朝鮮人権情報センターニュース(15)巨里第12号教化所の面会指導員カン・テグンが収監者を角材などで40分も殴打 

└ 2012-06-08 07:43

北朝鮮人権情報センターニュース(15)巨里第12号教化所の面会指導員カン・テグンが収監者を角材などで40分も殴打 

事件の概要

咸鏡北道(ハムギョンブクト)会寧市(フェリョンシ)前巨里第12号教化所の面会指導員カン・テグンは2010年7月、収監者崔ギョンオクを構内保安課談話室で約40分間殴打する。カン・テグンの暴行によってチェ・ギョンオクは顔面、全前身のあちこちに打撲傷および裂傷を負い、外傷が皆回復した後も頭痛と視力障害などの後遺症で苦しんでいる。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2010年7月
発生場所 :人民保安部教化国傘下第12号教化所(別名:前巨里教化所)構内保安課談話室

人権侵害の類型
権利の類型 :個人の尊厳性および自由権
侵害の類型 : 拷問および暴行
細部な項目 : 殴打(暴行)

咸鏡北道会寧市前巨里第12号教化所で面会指導員として勤務していた安全員カン・テグンは2010年7月収監者チェ・ギョンオクを構内保安課談話室に連れて行き、約40分間手脚角材等を使って殴打した。 事件当時談話室の中にはチェ・ギョンオクとカン・テグンの二人だけがいて、証言者はチェ・ギョンオクの悲鳴を構内の作業場からも生々しく聞いたという。暴行の理由はカン・テグンが女子の教化生の内一人と男女の間になっているという話を、チェ・ギョンオクが同僚に伝えたせいでだった。

カン・テグンの暴行直後チェ・ギョンオクを見た証言者の陳述によれば、チェ・ギョンオクの片方の瞼の上側が裂け、目もひどく腫れ上っていたという。 数日後には顔全体に血が死んだ痣で覆われ、肌色の場所を探せないほど、ますます凄惨な姿になり、体の傷や出血もひどい状態だった。チェ・ギョンオクは約一週間労働能力を喪失し使い物にならないと作業現場から除外されたが、外傷が大体回復したで後も頭痛と視力障害など後遺症を訴えた。

“カン・テグンが角材で、息もほとんど途絶えそうな程、チェ・ギョンオクを殴りました。 教化所ではそうやってひどく殴られます。 暴行された直後に彼女の顔を見たのですがもまるで雑巾のようでした。これ以上表現するのは少し、本当に申し訳ありません...”

被害者
チェ・ギョンオク(女、1972年生れ、咸鏡北道清津市(チョンジンシ)出身)

加害容疑者(機関)
カン・テグン(男、年齢未詳、人民保安部教化国傘下第12号教化所面会指導員)

情報提供者

情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、2011年韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2012年2月
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北朝鮮教化所内での拷問および殴打は、保衛部や安全部拘留場に拘禁されている時に比べれば程度が減っていると明らかになった。 しかし管理者の暴行に対する厳格な規定が存在しないので、収監者が任意な処罰や拷問から決して逃れられないのが現実だ。

拷問や暴行が起きるケースは、大きく三種類の状況に区分できる。第一に、収監者が生活規定を破ったケースだ。収監者は教化所生活の初期、余りにも多い規定をなかなか覚えられず、殴打の洗礼を喰らうことになる。例え規定に慣れたとしても、食事の量がとても足りずに殴打されることを承知しながらも、穀物や野菜等を盗んだりする。他のケースとしては、生活総和(毎日のように開かれる個人に対して集中批判する恒例行事)の中で批判された収監者を処罰することが明らかになった。生活総括時には必ず収監者ら同士で相互批判をさせるのだが、これを通じて収監者同士の仲を引き裂くだけでなく、生活規定を破ったら処罰を受けると叩き込むことで、普段の生活に恐怖心を植え付けるのだ。

教化所で最も過酷な処罰を受けるのは逃亡だ。 逃亡を試みて逮捕されたら、歩くこともできないほど殴られることになる。 そして独房処罰や公開銃殺に処されるが、これは教化所側からの脱出を最も警戒視して、こういう状況が発生した場合、他の収監者に影響を及ぼすことを怖れ、見せしめとして逃亡を試みた者を残忍に処罰するものと見られる。

二番目の場合は、収監者が偶発的にしくじったケースだ。 三番目の場合は、管理者による悪意に満ちた拷問や暴行が行われるケースだ。 教化所の中では管理者から憎まれると、独房処罰のような過度の処罰を受けたり、拷問にあうと見られる。 先に触れたように、教化所内で発生する暴行に関する深刻な問題は、管理者が任意に処理できる権限を持っているので、時には収監者の生命を威嚇するほど危険な道具を使って殴打を加えられることが明らかになった。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば、2011年8月を基準に拷問および暴行にあった事件は2,496件と記録されている。

1.拷問および暴行

「世界人権宣言第5条」
-何人も拷問および残酷な非人道的な、または屈辱的な待遇や処罰の対象になってはならない。

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第7条」
- 何人も拷問または残酷で非人道的な、または屈辱的な取り扱い、または刑罰を受けない。 特に誰もが自身の自由な同意なしに、医学的または科学的実験を受けない。

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条1項」
-自由を剥奪されたすべての人は人道的に、また人間の固有な尊厳性を尊重して取り扱われる。

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条3項1節」
-刑務所収監制度は服役者の校正と社会復帰を基本的な目的とする処遇を含む。

「拷問およびその他の残酷で非人道的な、または屈辱的な待遇や処罰の防止に関する協約」

2.加害容疑者

「朝鮮民主主義人民共和国刑法第7章 一般行政管理秩序を侵害した罪、第2節管理従事者の職務上の罪、第283条(故意による重傷害罪)」
-故意に人の生命に危険なほどの重傷を負わせたり、目、耳、その他の機能を失わせたり、顔にひどい傷跡をしたり、精神病を起こさせたり、労働能力を顕著に落とさせた者は5年以下の労働教化刑に処する。 前項の行為で被害者を死に至らしめたり、前項の行為を残忍な方法で行ったり、または共謀したり、色々な人に重傷を負わせた場合には5年以上10年以下の労働教化刑に処する。 情状が重い場合には10年以上の労働教化刑に処する。

「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章 公民の生命財産を侵害した罪、第1節生命、健康、人格を侵害した犯罪、第285条(正当防衛超過中傷害罪)」
- 正当防衛の程度を越えたり、職務執行上必要な程度を越える行為をして、人に重傷を負わせた者は2年以上10年以下の労働教化刑に処する。 情状が重い場合には2年以上の労働教化刑に処する。




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