北朝鮮人権情報ニュース(24)全巨里化所の監者金ギョンナム,酒によった保安員の銃にうたれ死亡 

└ 2012-11-08 15:22

北朝鮮人権情報ニュース(24)全巨里化所の監者金ギョンナム,酒によった保安員の銃にうたれ死亡

事件の概要

2008年3月人民保安部教化局傘下第12号教化所1課虚弱者班の収監者金ギョンナムは道路補修工事現場で、酒に酔った担当保安員金グァンチョルの銃に頭を撃たれて即死した

事件の発生時期および場所

発生時期(期間) : 2008年3月のある日、正午頃

発生場所 : 咸鏡北道(ハムギョンプクト)会寧市(フェリョンシ)全巨里人民保安部教化局傘下第12号教化所の本所から東南側に1.5km離れた2課炭鉱へ向かう山腹の道路

人権侵害の類型

権利の類型 : 生命権

侵害の類型 : 即決処刑

即決処刑

細部な項目 : 偶発的で衝動的な殺害

被害者金ギョンナムは2008年3月事件当時咸鏡北道会寧市全巨里に位置する人民保安部教化局傘下第12号教化所1課の虚弱者班に配分され服役中だった。事件当日教化所1課に所属した車の修理班と虚弱者班の収監者は、第12号教化所本所と本所から東南側に1.5km程離れた2課と結ぶ道路の補修作業に投入された。その日の正午頃、第12号教化所1課の虚弱者班担当保安員金グァンチョルは酒に酔って作業現場に現れると、仕事をサボっていると言いがかりをつけ金ギョンナムを棒でめったやたらに殴った。金ギョンナムは悔しくて金グァンチョㇽに、語気を荒げて抗議すると、ふたりの間で言い争いになった。すると金グァンチョㇽは体につけていた拳銃を抜いて金ギョンナムの頭を撃ち、彼はその場で即死した。

加害者である第12号教化所1課の虚弱者班担当保安員金グァンチョルはこの事件で解任され軍から除隊することになったが、その他別の刑事罰はなされなかった。

“金ギョンナムは、その場で即死しました。行ってみると他の収監者たちが服を脱がせて、(死体を)覆いました。血がたくさん出て、脳みそが炸裂して出ていました。”

被害者

金ギョンナム(男、1969年生まれ、咸鏡北道羅先(ラソン)直轄市出身、事件当時人民保安部教化局傘下第12号教化所(別名、全巨里教化所)1課虚弱者班の班長(各班の班長は担当保安員によって収監者中1人が任命される)、現在死亡)

加害容疑者(機関)

金グァンチョル(男、2008年当時40代半ば、咸鏡北道会寧市全巨里居住、事件当時人民保安部教化局傘下の第12号教化所(別名、全巨里教化所)1課秘書で虚弱者班の担当保安員だったが、現在は本事件により除隊され無職)

情報提供者

・ 情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、2011年韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙

情報受付時期 : 2012年9月

情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室

情報受付方法 : 面談調査

情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員

検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北朝鮮の教化所の管理主体は、人民保安部傘下の教化局と知られている。教化所の管理体系は大きく、行政体系、政治体系、監視体系、収監者の内部体系、作業班体系に分けられる。そのうちの作業班体系をみると、一般的に教化所はいくつかの作業課に分けられていて、全巨里教化所の場合、1つの課が1つの建物で独立した形態をなしている。1つの課はいくつかの班に分かれていて、各班ごとに担任の先生様と呼ばれる保安員が1人ずつ配置される。 保安員は本人が担当している作業班に所属する収監者の中から1人を班長に指名し、他の収監者を統率する役割を与える。

北朝鮮の教化所内での殴打による人権侵害は、保衛部や安全部の拘留場に拘禁されている時に比べれば、程度は少しましなようだと明らかになっている。だが、管理者の暴行に対する厳格な規定が存在しないので、収監者が任意な処罰や即決処分から決して逃れられないのが現実だ。

先に触れたように教化所で起きる暴行等の深刻な問題は、管理者が任意に処理できる権限を持っているので、時には収監者の生命を脅かすほど危険な道具を使って処罰を加えたり、激しい場合は殴打または、銃器の使用によって収監者が死亡する場合もあるという調査結果が出ている。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば、2012年7月31日現在、生命権の即決処刑のうち偶発的で衝動的な殺害事件は48件、公務員(国家権力機関)による個人的な殺人が49件等と記録されている。

1.生命権

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第6条1項」
- すべての人間は、生命に対する固有の権利を有する。この権利は、法律によって保護される。何人も、恣意的にその生命を奪われない。



2.加害容疑者

「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章公民の生命財産を侵害した罪、第1節生命、健康、人格を侵害した罪、第279条(故意的軽殺人罪)」
- 貪欲、嫉妬、その他卑劣で、動機もなく故意に人を殺した者は、3年以上10年以下の労働教化刑に処す。情状が重い場合には、10年以上の労働教化刑に処す。



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