北朝鮮人権情報センターニュース(42)パク・ジョンオク、知人宅で韓国のテレビ放送を観ただけで逮捕、教化所送り 

└ 2013-09-22 12:32

北朝鮮人権情報センターニュース(42)パク・ジョンオク、知人宅で韓国のテレビ放送を観ただけで逮捕、教化所送り 

事件の概要

パク・ジョンオクは、2008年にお金を貸した家にお金を受け取りに行って韓国ドラマを一緒に視たという理由で逮捕され、咸鏡北道・会寧(フェリョン)市豊山(プンサン)里(旧・全巨里(チョンゴリ))の12号教化所に拘禁される。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2008年
発生場所 : 咸鏡北道・穏城(オンソン)郡

人権侵害の類型
権利の類型 :信念及び表現の権利
侵害の類型 : 通信及び情報利用の制限
細部な項目 : 情報聴取及び利用

パク・ジョンオクは2008年度にお金を貸した人の家に行って金を返してもらおうとした。そしてたまたまその人の家で韓国の放送プログラムを一緒に視聴した。当時視たドラマは「私の名前はキム・サムスン」「イブの全て」、インド映画「ミッション」だった。2008年1月29日に韓国ドラマを視聴したことが発覚して逮捕され、3ヶ月間咸鏡北道・穏城(オンソン)郡の鍛錬隊に拘禁された。当時の担当保安員は取り調べのなかで、被害者のパク・ジョンオクを寝かせずに随時起こして調書を書かせた。また保安員は、パク・ジョンオクがセックス・ビデオを視たと認めるように脅迫した。2008年8月に保安署で裁判が行われ、弁護人が立ち会ってはいたが形式上の裁判に過ぎなかった。パク・ジョンオクには発言の機会が全く与えられないまま1年の強化所刑を言い渡され、咸鏡北道・会寧(フェリョン)市豊山(プンサン)里12号教化所に拘禁された。

“裁判官たちは最初は拘留場行きを言っていたのですが、裁判の終わり頃に教化所行きに決めました。その後(パク・ジョンオクは)教化所から釈放されてから世間の目を耐えられなかったようで、結局「この国ではやってられない」といって2010年に中国へ脱北しました。”

被害者
パク・ジョンオク(女、1974年生、 咸鏡北道・穏城郡居住)

加害容疑者(機関)
咸鏡北道・会寧(フェリョン)市豊山(プンサン)里12号教化所

情報提供者
情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2009年
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

․ 北韓当局は、一般住民が外部の情報が得られないように厳しく取り締まっている。2005年に制定された北韓刑法第195条によると、「反国家の目的なく共和国に反対する放送を体系的に聞く場合、またビラ・写真・CD-R・印刷物・誘引物を収集・保管・流布した者は2年以下の労働鍛錬刑、情状が重い場合は5年以下の労働強化刑」に処している。一般に北韓のテレビやラジオのチャンネルは公営放送である「中央放送」に固定されている。しかし、こうした取締りにも関わらず1990年半ば以降、韓国に入国した脱北者が韓国のドラマや映画を視たことがあると証言するケースが増えている。

特に北韓の住民は録画ビデオを通じて韓国社会の生活水準について興味をもつケースが多く、若者のなかではドラマで登場する韓国の俳優のヘアースタイルやファッション、しゃべり方などが流行のように拡がっている。中国との国境地域では商人を通じてCD-Rなどを手に入れる人が増えているが、韓国の映像を視たことが見つかると教化刑や大金を求められるなどの処罰をほぼ避けられないため、戸締りをして布団の中でこっそり見る場合が多いという。最近では取締りから逃げるためにUSBを使うこともある。

北韓人権情報センターの「NKDB統合DB」によると、2013年7月基準で通品及び情報利用に対する制限・侵害事件は中国との国境地域である咸鏡北道で59件(57.3%)、両江道(ヤンガンド)で15件(14.6%)が報告されており、国境地域で発生している中国産電話の使用や様々なCD-Rなど、外部情報媒体の利用が増えていることが表れている。

1.表現の自由

「世界人権宣言第19条」
-すべての者は、意見と表現の自由に対する権利を有する。この権利は干渉を受けずに意見を持つ自由と、あらゆる媒体を通じて国境とのかかわりなく情報と思想を求め、受け及び伝える自由を含む。


「市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第19条2項 」
-すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、書面若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報と思想を求め、受け及び伝える自由を含む。


「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法第5章公民の基本権利と義務 第67条 」
-公民は、言論・出版・集会・示威と結社の自由を有する。国家は民主主義的政党・社会団体の自由な活動条件を保障する。

2.弁護権

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部9条1項」
-すべての人は身体の自由と安全に対する権利を持つ。 誰でも恣意的に逮捕されたり、または抑留されない。 どこの誰も法律に定めた理由および手続きに従わずに、その自由を剥奪されない。

「朝鮮民主主義人民共和国 刑法第7章一般行政管理秩序を侵害した罪第2節管理職の職務上の罪第252条(不法逮捕、拘束、捜索罪」
-法従事者が不法に人を逮捕、拘束、拘引したり、体もしくは住居を捜索したり財産を押収、没収した場合は2年以下の労働教化刑に処する。前項の行為を何度も行ったり、前項の行為で社会的物議をかもした場合は、3年以下の労働教化刑に処する。
「朝鮮民主主義人民共和国刑法第7章一般行政管理秩序を侵害した罪第2節管理職の職務上の罪第291条(秘法自由拘束罪」
-不法に人の自由を拘束した者は、2年以下の労働鍛練刑に処する。 情状が重い場合は、2年以下の労働教化刑に処する。




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