北朝鮮人権情報センターニュース(45)徐(ソ)ヨンボムの妻と3人の子たち、食糧配給の不足から家で餓死 

└ 2013-09-23 11:00

北朝鮮人権情報センターニュース(45)徐(ソ)ヨンボムの妻と3人の子たち、食糧配給の不足から家で餓死

事件の概要

言語障害があった徐ヨンボム夫婦は、夫の徐ヨンボムが協同農場員として貰う配給で暮していた。しかし農場から配給される食糧が中断されると、徐ヨンボムの妻が2003年2月会寧市(フェリョンシ)甫乙洞(ポウルドン)32班の本人の家で餓死する。2004年4月には徐ヨンボムが交通事故で死亡し、同じ年の7月には子供3人が皆餓死した。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2003年2月、2004年7月

発生場所 : 咸鏡北道(ハムギョンプクト)会寧市甫乙洞32班、被害者の家

人権侵害の類型
権利の類型 : 生存権
侵害の類型 :食糧権
細部な項目 :餓死および栄養欠乏による苦しみ

ソ・ヨンボム一家は咸鏡北道会寧市甫乙洞32班で居住していた。家族は家長のソ・ヨンボムが会寧市甫乙洞に所在する協同農場の農場員として働きながら貰う配給で暮していた。しかし農場から家族ひとり当り貰う食糧が一日160gにしかならず、それすらも軍隊を支援するという名目で10%も差引かれ、生存するのが難しい状態に置かれた。結局ソ・ヨンボムの妻は2003年2月、自宅で飢死したし、ソ・ヨンボムは2004年4月家の前で車にはねられて死亡した。 両親が死亡するや横で助けてくれる人や親戚もいない子どもたち三人も2004年7月頃、全員死亡した。

“ソ・ヨンボムは農場員なのだが、農場でくれる食糧がひとり当り160グラムしかならが、そこから10%差引かれます。 人民軍に豚肉の支援をすると、食糧から差引くのです。だから食糧が足りず、家族が多いと暮らしが苦しいのです。初めに妻が飢えで死に、その次はおじさんが車にはねられて死にました。 2004年7月には子供たちもみな、飢え死にしました。 訪ねて来る人もいないので、死体にウジが集まりました。 本当に哀れな死に方でした。”

被害者
徐ヨンボムの妻(女、年齢未詳、咸鏡北道会寧市甫乙洞32班、死亡)
徐ヨンボムの三人の子たち(年齢未詳、咸鏡北道会寧市甫乙洞32班、死亡)


加害容疑者(機関)

北朝鮮当局、咸鏡北道会寧市甫乙洞 共同農場

情報提供者
・情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国に脱北した後これに対して証言したが自身の身辺安全上の理由から公開を許諾しなかった。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2008年
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北朝鮮の住民は、国家の食糧供給政策に従って配給により食糧を調達する。政府は年齢と職業を基準に食糧供給の級数を9段階に分けて支給し、一般労働者の場合は3級なら1日の食糧供給量は700gである。だが北朝鮮政府は1980年代から愛国米という名目で10%減らし、再び戦争備蓄米の名目で12%減らするなど、量を減らし続けて来た。1995年末に至ると、特定な階層を除いては配給を中断し、一般住民は市場で食糧を買ったり、山の尾根のような所を開墾して作った小さな土地で主な食糧を調達している。

このように配給体系の瓦解は数多くの餓死者を引き起こした。 「苦難の行軍の時期」と呼ばれた1990年代の中後半から2000年代の初めまで、餓死者の数が少なくとも33万人(2010年韓国統計庁の発表)から、多くは300万人(学界および市民団体の発表)程と推定される。これは北朝鮮の全人口が現在2500万人と見た時、10人中1人の割合で死亡したと見ることができる。特に農村地域が都市に比べて餓死者の数が多く、この当時脱北者の相当数が食糧問題によって北朝鮮を脱出したことが分かった。

北朝鮮社会に対する国際的な支援で2000年代、食料事情は一部好転したようだったが、食糧分配のモニタリング問題と対北朝鮮大量殺傷武器生産に伴う経済制裁などのせいで、これすらも次第に減少している趨勢だ。また1990年代の深刻な食糧難の余波が残っていて、2002年7月1日の経済措置と2009年貨幣改革実施など、経済改善政策の失敗で現在も、餓死事件に対する脱北者の証言が続いている。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば、2013年7月を基準に餓死事件は1,516件に達し、この中2000年代以後に発生した事件は227件である。

1.生存権

「経済的・社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約)第3部第11条1項」
- この規約の締約国は、自己及びその家族のための相当な食糧、衣服及び住宅を内容とする相当な生活水準についての並びに生活条件の不断の改善についてのすべての者の権利を認める。 締約国は、この権利の実現を確保するための適当な措置を取る。


「経済的・社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約)第3部第12条1項」
- この規約の締約国は、すべての者が到達可能な最高水準の身体的及び精神の健康を享受する権利を有することを認める。




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