北朝鮮人権情報センターニュース(48)著名な作曲家金ヨンハン、張成沢を誹謗して公開処刑  

└ 2013-10-04 00:47

北朝鮮人権情報センターニュース(48)著名な作曲家金ヨンハン、張成沢を誹謗して公開処刑 

事件の概要

金ヨンハンは同僚たちとの賭博の席で‘張成沢はヒロイン商売もするそうだ’と失言して逮捕される。張成沢により死刑執行が命令され、朝8時頃未詳の人物8人と共に1999年3月30日平壌市(ピョンヤンシ)未詳の場所で公開処刑された。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 1999年3月30日

発生場所 : 平壌市未詳の場所

人権侵害の類型
権利の類型 : 生命権
侵害の類型 : 司法的執行
細部な項目 : 公開処刑用

金ヨンハンは文化芸術部の俳優、作曲家で、星二つを貰い金正日(キム・ジョンイル)を称える歌を作詞、作曲し感謝状を貰って、TVにも出演した。活発に活動していた1999年に同僚たちと賭博をしている席で「張成沢はヒロイン商売もするそうだ」と失言をした罪で逮捕され、平壌市中区域の安全部に一月間拘禁された。以後、平壌市安全部に移監され拘禁された。国家保衛部、社会安全担当1局長が金正日に許してほしいと話したが、張成沢にこの事件の文書が伝えられ、すぐ翌日の1999年3月30日朝8時死刑執行を命令し、未詳の人物9人と共に処刑された。当時死刑執行前に予審はなかったし、執行過程を家族が参観できないように防いで、面会も不可能だった。

“金ヨンハンは本当に文化芸術部では有名な人です。「この歌分かる?」と聞けば、北朝鮮の人が皆知っている程です。言葉一つしくじって死にました。夜遅くまで同僚たちといて賭博をしたのです。「これ、こうやって引っかかったら死ぬのと違う?」と言って、ビールを飲みながら話しました。私、金ヨンハンが気分が浮かび上がったのか、「こんなのは猫の額だ。これが何だ! 張成沢はヒロイン商売もするそうだ。」と言ったのです。ところがこの台詞が、張成沢の耳に直接入ったのです。法的手続き一つなく、二ヶ月は中区域の安全部にいて、1ヶ月後に平壌市安全部に移されたが、裁判もなくあたふたと処刑されました。”

被害者
金ヨンハン(男、1955年生まれ、平壌市居住)

加害容疑者(機関)
平壌市 中区域(チュンクヨク) 安全部

情報提供者
・情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国に脱北した後これに対して証言したが自身の身辺安全上の理由から公開を許諾しなかった。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2007年12月
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

張成沢は1946年1月22日生れで金日成の娘金敬姫(キム・ギョンヒ)と結婚し、満46才になった年1992年に党中央委員として政界に進出した。現在の北朝鮮政治体制の特性上、政治指導者である金日成、金正日、金正恩(キム・ジョンウン)を始め、最高指導部に対するあらゆる意見、評価や批判など容認されないでいる。これは公な場所では言うまでもなく、極めて私的な空間で発せられる意見の提示に対しても、容赦なく北朝鮮当局によって公開処刑、非公開処刑、追放、管理所拘禁などの極刑に処せられる。

すなわち北朝鮮では信念と表現の権利が、日常でも国家機関員の各種の取締まり、検閲そして隣人のスパイ行為等を通して緻密に弾圧されていることを意味する。北朝鮮には約10万人程の保安員(国家保安省所属)と保衛員(国家保衛部所属)があると推測され、ここに保安員と保衛員1人が30人の要員を連れている。彼らは一般住民として、身分を隠したまま生活をし、定期的に人民の動向を報告している。北朝鮮の住民は2重3重の監視の中で意見および表現の自由を徹底的に剥奪されている。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば2013年7月を基準に、信念および表現の権利に対する事件は247件、その中でも政治指導者および政党に対する主張迫害事件は6件である。

1.生命権

「市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条3項1節」
-行刑の制度は、被拘禁者の矯正及び社会復帰を基本的な目的とする処遇を含む。


「市民的及び政治的権利に関する国際規約(B規約)第3部第6条1項」
-すべての人間は、生命に対する固有の権利を有する。この権利は、法律によって保護される。何人も、恣意的にその生命を奪われない。


「市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条1項」
-自由を剥奪されたすべての者は、人道的にかつ人間の固有な尊厳性を尊重して、取り扱われる。

2.表現の自由

「世界人権宣言第19条」
-すべて人は、意見及び表現の自由に対する権利を有する。この権利は、干渉を受けることなく自己の意見をもつ自由並びにあらゆる手段により、また、国境を越えると否とにかかわりなく、情報及び思想を求め、受け、及び伝える自由を含む。


「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第19条2項」
-すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、手書き若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報及び考えを求め、受け及び伝える自由を含む。

「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法 第5章 公民の基本権利と義務第67条」
- 公民は、言論、出版、集会、示威及び結社の自由を有する。国家は、民主主義的な政党、社会団体の自由な活動条件を保障する。
3.加害容疑者
「朝鮮民主主義人民共和国 刑法第9章 公民の生命財産を侵害した罪、第1節 生命、健康、人格を侵害した罪、第278条(故意的重殺人罪)」
- 貪欲、嫉妬、その他卑劣な動機から故意に人を死亡させた者は、10年以上の労働教化刑に処す。前項の行為で情状が特に重い場合には、10年以上の労働教化刑に処す。



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