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北朝鮮人権情報センターニュース(44)地下キリスト教会を支援していた李ワングクが保衛員に撲殺される 

└ 2013-09-23 08:25

北朝鮮人権情報センターニュース(44)地下キリスト教会を支援していた李ワングクが保衛員に撲殺される 

事件の概要

李ワングクは平壌(ピョンヤン)から平安南道(ピョンアンナムド)文徳郡(ムンドックン)に移住した後、平壌のキリスト教徒らと共に全国的に広まっているキリスト教徒たちを支援して来た。平安南道文徳郡保衛部では、李ワングクが韓国の勢力とつながっていると疑って、以後李ワングクは平安南道の道保衛部に移管され調査を受けた。その過程で激憤した保衛員が、金槌で李ワングクの頭を殴って即死させた。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 1997年

発生場所 : 平安南道 道保衛部

人権侵害の類型
権利の類型 : 生命権
侵害の類型 :即決処刑
細部な項目 :偶発的衝動的殺害

李ワングクは平壌で篤実なキリスト教の家庭で育ち、平安南道文徳郡に移住して来て、工場のボイラー工として働いた。彼は文徳郡でも引き続き平壌のキリスト教団体と接触し、全国のキリスト教信者を支援する役割をした。そうしている間に1994年頃、李ワングクが勤めていた工場の煙突に‘金日成打倒’という大きい文字が書かれていたという事実が知られ、平安南道文徳郡保衛部は李ワングクが韓国のキリスト教と内通しているか疑うようになった。その後1997年、保衛部が李ワングクを逮捕した後、被害者の家を捜索すると平壌のキリスト教徒たちの名簿が発見され、事件の深刻性により李ワングクは平安南道平城市(ピョンソンシ)に位置する道保衛部で調査を受けるに至った。 調査の過程の中で彼はキリスト教を引き続き信じると答えたし、これに激憤した保衛員が金槌で被害者の後頭部を殴り、李ワングクはその場で即死した。調査が始まって3日目のことで、李ワングクの妻張英愛(チャン・ヨンエ)と子供たちには、燿徳(ヨドク)収容所で死亡したと知らされた。

“李ワングクは平壌のキリスト教団体と連係があったが、これを文徳郡保衛部で知りました。それで調査を受けていて、「キリスト教を信じ続けるのか」と保安員が尋ねると、「そうだ」と答えたので、保安員が金槌で頭を殴り、すぐに殺してしまいました。家族には燿徳に連行されて死んだと...”

被害者
李ワングク(男、1940年生れ、平安南道文徳郡居住)

加害容疑者(機関)

平安南道 道保衛部

情報提供者
・情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国に脱北した後これに対して証言したが自身の身辺安全上の理由から公開を許諾しなかった。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2004年
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北朝鮮は、法的に宗教の自由を保障するといっているが事実上守られていない。北朝鮮ではマルクスの宗教観に従って、宗教を「アヘン」と規定したり、科学的な根拠がない迷信行為と見なして、宗教活動を弾圧して来た。その結果、北朝鮮では宗教活動のための施設や宗教家が痕跡を隠した。鳳水(ポンス)教会と長忠(チャンチュン)大聖堂など、一部の宗教施設が1980年代から建てられたが、これは国際的圧力に対応するための宣伝用の施設であって、自由な宗教活動を保障する施設ではない。純粋な宗教活動は北朝鮮当局に見つからないように密かになされていて、合法的に宗教施設を訪問できる権限は少数の北朝鮮住民だけに与えられているので、他の一般住民たちは家庭内の礼拝所、地下教会を利用したりする。

北朝鮮内で宗教生活をした事実が摘発されたり、強制送還後の調査過程で宗教活動に関連した事実が明らかになった場合、最終刑量が下される前まで、他の罪人に比べて調査過程で起きる人権侵害が深刻である。共に宗教生活をした信徒たちの名簿を告白させたり、隠し持っている宗教関連の物品を捜し出すために長い期間、調査機関で各種や拷問と殴打を行い、その過程で被害者が死亡したりする。

宗教に接した人に対する処罰は、主に政治犯収容所に拘禁されたり、生死さえ確認するのが困難なケースが多かった。失踪した人たちは大多数、未詳の場で非公開に処刑されたり、政治犯収容所に拘禁されたと見られる。また政治犯収容所に拘禁されなくても、一般住民に見せしめとして公開処刑にされたり、重刑を宣告され教化所に収監されるケースもたびたび報告されている。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば、2013年7月を基準に、宗教迫害関連事件は1,034件であり、宗教伝播120件、宗教物品所持246件、宗教活動517件、宗教家との接触51件と記録されている。

1.宗教迫害

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第18条1項」
-すべての人は思想、良心および宗教の自由に対する権利を持つ。このような権利は自ら選択する宗教や信念を持ったり受け入れる自由と、単独でまたは他の人と共同で公的または私的に礼拝、儀式、行事および宣教によって、その宗教や信念を表明する自由を含む。

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第18条2項」
-どこの誰も自ら選択する宗教や信念を持ったり受け入れる自由を侵害される強制を受けない。

朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法 第5章 公民の基本権利と義務 第68条」
- 公民は信仰の自由を持つ。この権利は宗教の建物を作ったり宗教儀式のようなものを許容することで保障される。宗教で外勢を引き込んだり国家社会の秩序を害することには利用できない。
2.加害容疑者
「朝鮮民主主義人民共和国 刑法第9章 公民の生命財産を侵害した罪、第1節 生命、健康、人格を侵害した罪、第281条 正当防衛超過殺人罪」
- 正当防衛の程度を超えたり職務執行上、義務実行上必要な程度を超えた行為を行い、人を殺した者は3年以下の労働教化刑に処する。




北朝鮮人権情報センターニュース(43)リ・ミオク、韓国の歌が録音されたCDを販売した罪で教化所へ  

└ 2013-09-23 08:22

北朝鮮人権情報センターニュース(43)リ・ミオク、韓国の歌が録音されたCDを販売した罪で教化所へ 

事件の概要

リ・ミオクは2004年、CD流布罪で逮捕される。その後裁判を経て6年の教化刑を言い渡され、咸鏡北道・会寧(フェリョン)市の豊山(プンサン)里(旧・全巨里(チョンゴリ))12号教化所に拘禁される。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2004年

発生場所 : 咸鏡北道・延社(ヨンサ)郡

人権侵害の類型
権利の類型 : 信念及び表現の権利
侵害の類型 :通信及び情報利用の制限
細部な項目 :情報聴取及び利用

リ・ミオクは 咸鏡北道・延社郡延社邑に居住し、その姉は両江道の三長(サムジャン)税関に勤めていた。姉を通じて中国から録画機とCD-Rを入手したが、その中には韓国のドラマ、歌、言葉が入ったCD-Rも含まれていた。以後そのCD-Rを販売したが、販売した咸鏡北道・延社郡新章里で109常務に追われ、結局CD-Rを販売したことが発覚した。109常務とは録画機・CD-Rを取り締まる常務であり、党・行政・保安・検察・青年同盟の計5つの団体が連携して組織された団体である。その後、3ヶ月に渡って咸鏡北道・延社郡保安署の監察課の取調べを受け、裁判は咸鏡北道・延社郡の裁判所で行われた。30分に及ぶ裁判の後に6年刑を言い渡されたリ・ミオクは、咸鏡北道・会寧市の豊山(プンサン)里12号教化所に拘禁された。

“裁判長、判事、弁護士、家族がいて、人民参審員が二人いました。裁判は30分くらいでした。まず、判事から弁護士に「まずこの人の罪名について弁護することがあれば弁護するように」と言うと「ない」と答え、判事が彼女に「こうした罪を認めるか」と聞くと「認める」と答えたのです。人民参審員が「なぜこのような罪を犯したか?国で禁じているのに」と聞いたけど、リ・ミオクは自分を弁護しませんでした。”

被害者
リ・ミオク(女、1969年生、咸鏡北道・延社(ヨンサ)郡延社邑居住)

加害容疑者(機関)

咸鏡北道・延社(ヨンサ)郡保安署

情報提供者
・情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国に脱北した後これに対して証言したが自身の身辺安全上の理由から公開を許諾しなかった。
情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2009年
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北韓当局は、不法録画物などの映像を通じた情報の流通を厳しく取り締まっている。2004年の刑法改定の際、「退廃的文化の搬入・流布罪」(第193条)と「退廃的行為をした罪」(第194条)を新たに設け、退廃的・エロチック又はわいせつな内容を含む音楽・ダンス・絵画・写真・図書・録画物・CD-Rなどを許可なしに外国から搬入・生産・流布する行為や、こうした媒体の度重なる視聴・聴取又は媒体上の行為について処罰している。特に性的内容の録画物を搬入・保管・流布した場合は5年以上・10年以下の労働教化刑に処している。

しかし、摘発された場合に賄賂を使って刑を軽減させたり処罰を免じてもらうケースもしばしばある。賄賂は言い値なのでピンからキリまで様々で、取り締まる者がゆすり取ってCD-Rプレイヤーなどを奪うこともある。取締機関は非社グループ、人民保安部、国家安全保衛部など様々である。保衛部、安全部、規察隊などの連合でつくった組織である109グループに、都検察所、都裁判所、都安全部、都保衛部、区域党などの連合組織である「109常務」なども存在する。手電話機(携帯電話)やCD-Rの利用の場合、1990年代の後半から2000年代に入り、中国から流入された電子機器を通じて急激に増加しており、同じ時期に北韓の国家公権力を通じた様々な検閲、取締などの活動が増えていることがわかる。

摘発されると、教化所行きの場合は一般的に裁判を経るが、裁判の過程で弁護人の助力がほぼ期待できない。北韓の社会主義憲法第164条と刑事訴訟法108条において「裁判過程で弁護人の助力を受ける権利」を保障しているにも関わらず、実施的な権利の保障は行われていない。実際の裁判の過程において、弁護人が自ら被告を面談することは稀であり、裁判を経験したことのある脱北者は「弁護人は裁判に役立たなかった」と答えている。達する。

北韓人権情報センターの「NKDB統合DB」によると、2013年7月の時点で、信念及び表現の権利と関連する事件は247件、そのなかでも通信及び情報利用に対する制限の事件は103件に及ぶ。

1.表現の自由

「世界人権宣言 第19条」
-すべての者は、意見と表現の自由に対する権利を有する。この権利は干渉を受けずに意見を持つ自由と、あらゆる媒体を通じて国境とのかかわりなく情報と思想を求め、受け及び伝える自由を含む。


「市民的及び政治的権利に関する規約(B規約) 第19条2項」
-すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、書面若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報と思想を求め、受け及び伝える自由を含む。

「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法 第5章 公民の基本権利と義務 第67条」
- 公民は、言論・出版・集会・示威と結社の自由を有する。国家は民主主義的政党・社会団体の自由な活動条件を保障する。
2.弁護権

「市民的及び政治的権利に関する規約(B規約) 第14条3項 (d)節」
-すべての者は、その刑事上の罪の決定について、十分平等に、少なくとも次の保障を受ける権利を有する。 (d) 自ら出席して裁判を受け、なお、直接又は自ら選任する者の法的助力を通じて弁護すること。万が一法的助力が受けられない場合、弁護人の助力を受ける権利について通知を受けること。司法上の利益のために必要な場合及び十分な支払手段を有しないときは、本人がその費用を負担することなく法的助力が与えられること。

「朝鮮民主主義人民共和国刑事訴訟法 第4章 弁護 第106条(被審者・被訴者の弁護権の保障)」
- 暴行や脅迫をしたり、または、救援を受けられない状態を利用して女性を強姦した者は、5年以下の労働教化刑に処する。前項の行為を複数回したり輪姦した場合には、5年以上10年以下の労働教化刑に処する。情状が重い場合は、10年以上の労働教化刑に処する。
「朝鮮民主主義人民共和国刑事訴訟法 第4章 弁護 第107条(弁護人の任務)」
- 弁護人は法律に従って刑事事件が正確に取り扱われ、被審者・被訴者の権利が保障されるようにしなければならない。


北朝鮮人権情報センターニュース(42)パク・ジョンオク、知人宅で韓国のテレビ放送を観ただけで逮捕、教化所送り 

└ 2013-09-22 12:32

北朝鮮人権情報センターニュース(42)パク・ジョンオク、知人宅で韓国のテレビ放送を観ただけで逮捕、教化所送り 

事件の概要

パク・ジョンオクは、2008年にお金を貸した家にお金を受け取りに行って韓国ドラマを一緒に視たという理由で逮捕され、咸鏡北道・会寧(フェリョン)市豊山(プンサン)里(旧・全巨里(チョンゴリ))の12号教化所に拘禁される。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2008年
発生場所 : 咸鏡北道・穏城(オンソン)郡

人権侵害の類型
権利の類型 :信念及び表現の権利
侵害の類型 : 通信及び情報利用の制限
細部な項目 : 情報聴取及び利用

パク・ジョンオクは2008年度にお金を貸した人の家に行って金を返してもらおうとした。そしてたまたまその人の家で韓国の放送プログラムを一緒に視聴した。当時視たドラマは「私の名前はキム・サムスン」「イブの全て」、インド映画「ミッション」だった。2008年1月29日に韓国ドラマを視聴したことが発覚して逮捕され、3ヶ月間咸鏡北道・穏城(オンソン)郡の鍛錬隊に拘禁された。当時の担当保安員は取り調べのなかで、被害者のパク・ジョンオクを寝かせずに随時起こして調書を書かせた。また保安員は、パク・ジョンオクがセックス・ビデオを視たと認めるように脅迫した。2008年8月に保安署で裁判が行われ、弁護人が立ち会ってはいたが形式上の裁判に過ぎなかった。パク・ジョンオクには発言の機会が全く与えられないまま1年の強化所刑を言い渡され、咸鏡北道・会寧(フェリョン)市豊山(プンサン)里12号教化所に拘禁された。

“裁判官たちは最初は拘留場行きを言っていたのですが、裁判の終わり頃に教化所行きに決めました。その後(パク・ジョンオクは)教化所から釈放されてから世間の目を耐えられなかったようで、結局「この国ではやってられない」といって2010年に中国へ脱北しました。”

被害者
パク・ジョンオク(女、1974年生、 咸鏡北道・穏城郡居住)

加害容疑者(機関)
咸鏡北道・会寧(フェリョン)市豊山(プンサン)里12号教化所

情報提供者
情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2009年
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

․ 北韓当局は、一般住民が外部の情報が得られないように厳しく取り締まっている。2005年に制定された北韓刑法第195条によると、「反国家の目的なく共和国に反対する放送を体系的に聞く場合、またビラ・写真・CD-R・印刷物・誘引物を収集・保管・流布した者は2年以下の労働鍛錬刑、情状が重い場合は5年以下の労働強化刑」に処している。一般に北韓のテレビやラジオのチャンネルは公営放送である「中央放送」に固定されている。しかし、こうした取締りにも関わらず1990年半ば以降、韓国に入国した脱北者が韓国のドラマや映画を視たことがあると証言するケースが増えている。

特に北韓の住民は録画ビデオを通じて韓国社会の生活水準について興味をもつケースが多く、若者のなかではドラマで登場する韓国の俳優のヘアースタイルやファッション、しゃべり方などが流行のように拡がっている。中国との国境地域では商人を通じてCD-Rなどを手に入れる人が増えているが、韓国の映像を視たことが見つかると教化刑や大金を求められるなどの処罰をほぼ避けられないため、戸締りをして布団の中でこっそり見る場合が多いという。最近では取締りから逃げるためにUSBを使うこともある。

北韓人権情報センターの「NKDB統合DB」によると、2013年7月基準で通品及び情報利用に対する制限・侵害事件は中国との国境地域である咸鏡北道で59件(57.3%)、両江道(ヤンガンド)で15件(14.6%)が報告されており、国境地域で発生している中国産電話の使用や様々なCD-Rなど、外部情報媒体の利用が増えていることが表れている。

1.表現の自由

「世界人権宣言第19条」
-すべての者は、意見と表現の自由に対する権利を有する。この権利は干渉を受けずに意見を持つ自由と、あらゆる媒体を通じて国境とのかかわりなく情報と思想を求め、受け及び伝える自由を含む。


「市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第19条2項 」
-すべての者は、表現の自由についての権利を有する。この権利には、口頭、書面若しくは印刷、芸術の形態又は自ら選択する他の方法により、国境とのかかわりなく、あらゆる種類の情報と思想を求め、受け及び伝える自由を含む。


「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法第5章公民の基本権利と義務 第67条 」
-公民は、言論・出版・集会・示威と結社の自由を有する。国家は民主主義的政党・社会団体の自由な活動条件を保障する。

2.弁護権

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部9条1項」
-すべての人は身体の自由と安全に対する権利を持つ。 誰でも恣意的に逮捕されたり、または抑留されない。 どこの誰も法律に定めた理由および手続きに従わずに、その自由を剥奪されない。

「朝鮮民主主義人民共和国 刑法第7章一般行政管理秩序を侵害した罪第2節管理職の職務上の罪第252条(不法逮捕、拘束、捜索罪」
-法従事者が不法に人を逮捕、拘束、拘引したり、体もしくは住居を捜索したり財産を押収、没収した場合は2年以下の労働教化刑に処する。前項の行為を何度も行ったり、前項の行為で社会的物議をかもした場合は、3年以下の労働教化刑に処する。
「朝鮮民主主義人民共和国刑法第7章一般行政管理秩序を侵害した罪第2節管理職の職務上の罪第291条(秘法自由拘束罪」
-不法に人の自由を拘束した者は、2年以下の労働鍛練刑に処する。 情状が重い場合は、2年以下の労働教化刑に処する。


北朝鮮人権情報センターニュース(41)囚人が体調不良を訴えると素手で汚物処理を強制される 

└ 2013-09-22 12:28

北朝鮮人権情報センターニュース(41)囚人が体調不良を訴えると素手で汚物処理を強制される

事件の概要

ヤンキョンウァを含む20名は、会寧市(フェリョンシ)農村建設隊に、臨時拘禁されている時の2009年5月初め、作業に怠慢した事の罰で一日中素手で大便を清掃させられた。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) :2009年5月初め

発生場所 : 咸鏡北道会寧(フェリョン)市農村建設隊

人権侵害の類型

権利の類型 :個人の尊厳性および自由権
侵害の類型 :拷問及び暴行
細部な項目 :侮辱

2009年5月初め、被害者ヤンキョンウァ(以下ヤン氏)を含む20人は,会寧(フェリョン)市農村建設隊の待機室で保安員2人(上尉、少尉)から一日中素手で大便を清掃する處罰を受けた。 当時の朝、ヤン氏は体の狀態が悪いので作業に參加できないことを報告した。すぐ隣りの收監者の一人も病気で作業に參加できないと話した。擔當保安員が歸った後、加害者の金ヒョンチョルは作業に怠慢した事を理由として拘留場の便所に置いてあった大便の入ったバケツをそっくり床の上にばらまいた。そして、金ヒョンチョルは体が良くない二人を含め、女子收監者全員である20人に、15分以內に床を掃除するよう指示した。收監者たちは泣きながら靴下とタオルで掃除しよとしたがうまくできなかった。すると、金ヒョンチョルは男子拘留場に有った便器を持ってきて、また床の上にばらまいた。

ここですきず、金ヒョンチョルは收監者たちに素足で外に出て、公衆便所の大便も素手で全部清掃するよう指示した。そして、ヤン氏を含む20人は全員素手で大便を清掃し、公衆便所隣りの畑に穴を掘って、大便を埋める作業まで成し遂げなければならなかった。その時、別の保安員であるハンソンチョンは、被害者たちが行う作業を笑いながら見ていた。この作業は一日中続けられて、被害者たちの体と拘留場の中には不愉快な臭いが消なかった。

被害者
ヤンキョンウァ(女、1971年生まれ、38才(事件当時)、咸鏡北道会寧市キェリーム洞40班)

加害容疑者(機関)

金ヒョンチョル(男、1976年生まれ、咸鏡北道会寧市で推定、階級保安員(少尉))

韓(ハン)ソンチョン(男、1970年生まれ、 咸鏡北道咸興市で推定、階級保安員(上尉))

情報提供者

情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 :2013年6月
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

1990年代以後、北朝鮮の經濟難が加速し、中國へ脫出した住民たちが北朝鮮へ多く送還された後、國境地域の公安機關はその人たちを收容する施設が足りなくなり、政府の施設が本來の目的とは別の用途で使われ始めた。その代表的な施設がまさに咸鏡北道会寧(フェリョンシ)市農村建設隊(以下農建隊)である。北朝鮮の農建隊は本來農村地域の家屋を建設するために作られた政府管轄の企業所である。北朝鮮の農業省は農村地域の足りない住宅問題を解消し 政府の建物、道路工事など公的建設のために農建隊を各地方ごとに運營している。ところが、 咸鏡北道会寧市保安署は、90年代後半に送還されてきた脫北者が加すると、この人たちを農建隊待機室に收監し始めた。2013年現在まで脫北者を收監する場所として使われてきた。

中國から强制送還されて咸鏡北道会寧市保衛部へ移送された北朝鮮の住民(主に中國の吉林省と龍江省地域から送還された住民)は脫出する前の元居住地へ移關される前に、保衛部で取り調べを受けた後、農建隊で短くは1〜2週間から長くは2〜3ヶ月の間收監され、その過程で收監者たちは、營養失調と各種の疾病に苦しめられている。農建隊に收監された收監者たちのほとんどは、裁判を受けない未決囚であることで、處罰を受けることはないけれでも各種の强制勞動と暴力、劣惡な收監施設の環境を露出している。しかし、收監者たちはこのような人權を侵害されていても訴える、また、加害者を告發する場所もなく、外部に申訴する場合は、かえって報復されてしまうので我慢することしか出来ない。

北朝鮮人権情報センターのNKDB統合DBによれば、2013年7月現在扱った農村建設隊で發生した人權侵害の事例は60件である。場所は咸鏡北道会寧(フェリョン)市をはじめとして穩城郡、咸鏡南道洪原(ホンヲン)郡である。

1.收監者の權利

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第10条1項」
- 自由を剝奪されたすべての人は人道的に、また人間の固有な尊厳性を尊重して取り扱われる。
「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第10条3項」
- 矯導所收監制度は在所者たちの矯正と社會復歸を基本的な目的とする處遇を含む。

2.加害嫌疑者
「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章公民の生命財産を侵害した犯罪、第1節生命、健康、人格を侵害した犯罪 第272条(虐待視罪)」
-自己の保護下に有る人を虐待視し、その人の健康に害を及ぼした者は、2年以下の労働鍛鍊刑に処する。情狀が重い場合は5年以下の労働教化刑に処する
「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章公民の生命財産を侵害した犯罪、第1節生命、健康、人格を侵害した犯罪 第291条(非法自由拘束罪)」
-非法的に人の自由を拘束した者は、2年以下の労働鍛鍊刑に処する。情狀が重い場合は2年以下の労働教化刑に処する。
「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章公民の生命財産を侵害した犯罪、第1節生命、健康、人格を侵害した犯罪 第292条(侮辱及び名譽毁損罪)」
-人を侮辱した或は名譽を毁損した者は、2年以下の労働鍛鍊刑に処する。


北朝鮮人権情報ニュース(40)脱北に失敗した一家が拘禁され、劣悪な環境で拘禁されたのち収容所へ 

└ 2013-09-21 06:53

北朝鮮人権情報ニュース(40)脱北に失敗した一家が拘禁され、劣悪な環境で拘禁されたのち収容所へ 

事件の概要
2011年7月全恵玉の家族4人と道先案内人は韓国行きを企画した罪で、咸鏡北道(ハムギョンプクト)茂山郡(ムサングン)の郡保衛部に約1年間不法拘禁された。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2011年7月

発生場所 : 咸鏡北道茂山郡の郡保衛部

人権侵害の類型
権利の類型 :個人の尊厳性および自由権
侵害の類型 :不法拘禁
細部な項目 : 保衛部及び安全部調査及び拘留施設

咸鏡北道茂山郡の郡保衛部に2010年7月韓国行きを企画した罪で全恵玉と全恵玉の家族(全恵玉の夫○ガンチョル、姑、舅、小姑の○クムスク)及び道先案内人の総6人が不法拘禁された。全恵玉と家族は豆満江(トゥマンガン)沿線のセコル警備隊に賄賂を渡したが、警備隊の告発で道先案内人と一緒に約1年間、2011年7月まで茂山郡の郡保衛部に拘禁された。この間、被害者らは劣悪な環境のせいで健康が急速に悪化し、特に全恵玉の姑は足が腫れて歩くこともできないほど苦しんだ。韓国行きの企画も知らずに同行した全恵玉を除いた残り家族4人と道先案内人は北朝鮮内地域未詳の政治犯収容所に送られたと推定される。

“5ヵ月で骨だけが残っていました。韓国行きは中央党から、どこどこに送れという話があるまでいなければならないので、ずっと保衛部に留まっていました。とても痛そうに見えましたが、脚がみな腫れて、歩くこともできず座ることもできませんでした。豆満江の沿線にすぐ横に車を止めていましたが、セゴル警備隊に人民元何万ウォンかを渡したそうです。ところでその金はみな貰っておいて、保衛部に告発をし、包囲されていることに誰も気がつかず、捕まったそとです。豆満江でみな捕まりました

被害者
全恵玉(女、1983年生れ、咸鏡北道穏城郡(オンソングン)居住)
○ガンチョル(男、未詳、咸鏡北道茂山郡(ムサングン)セコル里、セコル農場簿記員、管理所に拘禁と推定)
○クムスク(女、未詳、居住地未詳、○ガンチョルの兄弟、管理所に拘禁と推定)
名前未詳(男、未詳、居住地未詳、○ガンチョルの兄弟、管理所に拘禁と推定)
○ガンチョルの母(女、未詳、居住地未詳、管理所に拘禁と推定)
名前未詳(男、未詳、居住地未詳、道先案内人、管理所に拘禁と推定)


加害容疑者(機関)
咸鏡北道茂山郡の郡保衛部

情報提供者
情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 :2013年1月
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北朝鮮当局は韓国行きを企画した罪を民族反逆罪(祖国反逆罪、スパイ罪、韓国行など)に取り扱い、政治犯と規定して最も強い処罰を処している。特に2009年以後は脱北に対する処罰が強化されている傾向にある。中でも家族単位で脱北しようとして逮捕された場合には、強制追放や政治犯収容所に行く事例が頻繁にある。また、韓国行きを企画した者は本人だけでなく、家族、親戚、親しい知人など、周辺の人にまで連座制を適用し、同伴処罰につながる。

韓国行を試みたという事実が知られて拘禁された場合、保衛部での調査及び拘留施設に拘禁され、最小6ヶ月から1年間厳格な調査を受けることになる。その過程で、ひどい拷問と劣悪な環境にさらされ、調査過程の中で死亡するケースも日常茶飯事だ。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば2013年7月を基準に、脱北及び幇助罪で保衛部及び安全部調査及び拘留施設に不法拘禁された申告件数は5,059件である。

1.移動の自由
「朝鮮民主主義人民共和国社会主義憲法第5章 公民の基本権利と義務第75条」
-公民は、居住、旅行の自由を有する。

「市民的および政治的権利に関する国際規約(B規約)第3部12条1項」
-合法的にいずれかの国の領域内にいるすべての者は、当該領域内において、移動の自由及び居住の自由についての権利を有する。

「市民的および政治的権利に関する国際規約(B規約)第3部12条2項」
-すべての者は、いずれの国(自国を含む。)からも自由に離れることができる。

2.不法拘禁

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約) 第3部 9条 1項」
-すべて人は身体の自由と安全に対する権利を持つ。誰もが恣意的に逮捕されたり、または抑留されない。どこの誰も法律に定めた理由および手続きに沿わずには、その自由を剥奪されない。

「朝鮮民主主義人民共和国 刑法第7章 一般行政管理秩序を侵害した罪 第2節 管理職の職務上の罪 第252条(不法逮捕、拘束、捜索罪)」
-法従事者が不法に人を逮捕、拘束、拘引したり、体もしくは住居を捜索したり財産を押収、没収した場合は2年以下の労働教化刑に処する。前項の行為を何度も行ったり、前項の行為で社会的物議をかもした場合は、3年以下の労働教化刑に処する。
「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章 公民の生命財産を侵害した罪、第291条(不法自由拘束罪)」
-不法に人の自由を拘束した者は、2年以下の労働鍛練刑に処する。情状が重い場合は、2年以下の労働教化刑に処する。


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