帰国事業で北朝鮮に渡り苦痛を受けたのは、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が現地の実態を説明しなかったためだとして、2003年に脱北した大阪府在住の千葉優美子さん(高政美さん)が2008年6月13日、朝鮮総連に慰謝料など1100万円の支払いを求め大阪地裁に提訴しました。守る会では、千葉さんの訴訟を支援していきます。大阪地裁に提出された訴状は、こちらのWord書類をダウンロードしてご覧下さい。
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第一回公判は予定通り7月29日午後1時15分に行われましたが、総連側は弁護士すらも出席せず、守る会側も、総連側の答弁書への反論は完全なものを8月10日に提出する事を報告したのみで、特に目立った議論や進展はなく終わりました。次回公判は9月30日を予定しています。守る会からの反論文が完成次第、当ホームページでニュースとして紹介する予定です(三浦)
朝鮮総連からの答弁書が届きました
29日の第一回公判までに反論を用意する予定です、ご期待ください(三浦)
平成20年(ワ)第7443号
原 告 高 政美
被 告 在日本朝鮮人総聨合会
答 弁 書
大阪地方裁判所 第20民事部 合B3係 御中
2008(平成20)年7月18日
(被告訴訟代理人の事務所所在地、連絡先は別紙代理人目録記載の通り)
被告訴訟代理人
弁護士 稲葉不二男
弁護士 古川(こがわ) 健三
第1 請求の趣旨に対する答弁
1. 原告の請求を棄却する。
2. 訴訟費用は原告の負担とする。
との判決を求める。
第2 求釈明事項
訴状「第7 請求の根拠」について、次の事項を明らかにされたい。
1. 同2項において、原告が存在したと主張している「帰国契約」「参画契約」について、契約の日時場所、当事者、また契約の内容を明らかにせられたい。
2. また、上記契約関係及び法定代理関係に関する準拠法の点について原告の見解を明らかにされたい。
第3 請求原因に対する認否及び被告の主張
上記に対する原告の釈明を待って認否・反論する。
なお、「請求原因その一(不法行為)」に関して言えば、原告の帰国(1963年)から既に約45年を経過した今日、原告の主張する不法行為があったかどうかはともかくとして、請求の趣旨に掲げられた遅延損害金の起算日から既に除斥期間が経過していることは一見して明らかであり、上記主張は主張自体失当である。
以上
代理人目録
〒104-0061 東京都中央区銀座3-11-8 銀座K’Sビル3階
稲葉・広瀬法律事務所
Tel 03-3546-3561/Fax 03-3546-3562
被告訴訟代理人弁護士 稲葉 不二男
〒102-0083 東京都千代田区麹町3丁目5番8号 麹町センタービル602
こがわ法律事務所 (送達場所)
Tel 03-5215-5351/Fax 03-5215-5352
同 弁護士 古川(こがわ) 健三
7月29日、帰国事業訴訟の第一回公判が大阪地裁で開かれます。
第1回公判
2008年7月29日(火) 午後1時15分 大阪地裁1006号法廷
ご支援、よろしくお願いします。
■訴訟を伝える新聞記事
「帰還事業は組織的な誘拐」 朝鮮総連提訴の女性
大阪市出身の在日朝鮮人二世で、北朝鮮へ渡った後、脱北した高政美(コ・ジョンミ)(通名・千葉優美子)さん(47)=大阪府=が十三日、帰還事業をめぐり、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に慰謝料などの支払いを求めて提訴後、大阪市内で記者会見した。北朝鮮での苦しい生活を涙ながらに証言し、今も自由を奪われて暮らす帰還者や日本人妻の救出を訴えた。
高さんは一九六三年、家族に連れられて北朝鮮へ。だが、「日本帰り」を理由に迫害され、学校で服を脱がされるいじめに遭った。朝鮮総連は「地上の楽園」と宣伝したが、兄は政治犯収容所で命を奪われ、母は過酷な労働を強いられた。今は亡き両親は「許せない」と悔しがったという。
高さんは二〇〇三年に脱北し、〇五年三月に日本に戻った。現在は韓国籍。会見では「大うそで人々をだまし、組織的に誘拐した」と総連を批判し「(帰還者らは)恐ろしい毎日を必死に生きている。助けるのが一番の望みです」と述べた。
在日朝鮮人の帰還事業は一九五九年、日朝の両赤十字が共同で開始。兵庫県からの約七千人を含む約九万三千人が海を渡った。(高田康夫)(神戸新聞6/14)
「『地上の楽園』は虚偽宣伝」 脱北女性が朝鮮総連を提訴 大阪
「地上の楽園」などと虚偽の宣伝がなされた帰還事業で北朝鮮に渡り、強制収容所などで肉体的、精神的苦痛を受けたとして、脱北した大阪府在住で韓国籍の千葉優美子さん(47)=韓国名・高政美=が13日、帰還事業を支援した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)を相手取り、慰謝料など約1100万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。国内在住の脱北者が帰還事業をめぐって提訴するのは初めて。
脱北者を支援する「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」(三浦小太郎代表)によると、国内在住の脱北者は約170人。今後も同様の訴訟を検討しているという。
訴状によると、千葉さんは3歳だった昭和38(1963)年、両親とともに帰還事業で北朝鮮に渡り、政治的な理由で父や兄が強制収容所に入れられた。千葉さん自身も8年前に脱北を試みて失敗、収容所で拷問を受けた。2度目の脱北で成功し、平成17年7月に日本に入国した。
千葉さんは「朝鮮総連は北朝鮮を『地上の楽園』と称し、実情を秘して在日朝鮮人を誤信させた」と主張。帰還事業は在日朝鮮人を労働者や人質として利用するためのもので、「囚人や奴隷と変わらない生活を強いられた。脱北失敗後は殴るけるなどの激しい拷問を受けた」としている。
帰還事業をめぐっては平成13年、韓国在住の男性が朝鮮総連に損害賠償を求める同様の訴訟を東京地裁に起こしたが、脱北から約40年が経過していたため「損害賠償請求権が時効で消滅している」として棄却、敗訴が確定している。
賠償請求権は損害や加害者を知った時点から3年間行使しないと消滅するが、千葉さんの代理人の弁護士は「千葉さんは日本入国後3年が経過しておらず、時効にはあたらない」としている。
朝鮮総連の話「同じような訴えを棄却した判例が既にある。今回の訴えは同胞社会と日朝関係に害を与える以外のなにものでもない」
「騙して誘拐した」 朝鮮総連提訴の女性 涙の訴え
多くの在日朝鮮人らが北朝鮮に渡った帰還事業の開始からまもなく半世紀。大々的に宣伝された「地上の楽園」とかけ離れた生活を強いられた脱北者の千葉優美子さん(47)が13日、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)への提訴に踏み切った。帰還者の中にはいまだ安否すら判明していない人が多い。支援者は「訴訟を機に救出活動の関心を高めたい」としている。
千葉さんは提訴後、大阪市内で記者会見。朝鮮総連について「人をだまし、組織的に誘拐した。人権と自由を無差別に奪った悪魔みたいな団体だ」とたどたどしい日本語で批判。「私1人の問題ではない。今も強制収容所の中で必死で生き延びようとしている人がいる」と涙ながらに訴えた。
千葉さんは昭和38(1963)年10月、両親ら家族7人で新潟県から北朝鮮に向けて出航。「何の心配もなく生活できる」と朝鮮総連構成員に説得され、両親が帰国を決断したという。
船が北朝鮮の清津に着いたとき、10代半ばだった兄は、人々のやせ細った体つきやみすぼらしい服装、老朽化した建物などを見て落胆し、「日本へ戻りたい」と訴えた。このため北朝鮮当局に連行された後、強制収容所に送られ、1971年に死亡。父もスパイの疑いで収容所送りとなり、拷問を受けたという。
千葉さんも96年、外貨稼ぎをめぐって処罰された帰還者の知人男性に金を貸していたとして責任を問われ、山中に追放を命じられた。「もううんざりだ」。すでに結婚して長男と長女の子供2人がいたが、脱北を決意し2000年11月、子供らと中国側に脱北。しかし、03年に強制送還され、収容所に入れられた。約5カ月間ろくに食事を与えられず、殴るけるの激しい拷問が続いた。
「地上の楽園」どころか生き地獄のような日々。「死んでも北朝鮮から脱出する」と決心し、一時的に釈放されていた03年11月、長男と一緒に脱北、中国に残っていた長女とも合流して日本に入国した。
日本に住む脱北者の中には親族らを北朝鮮に残してきた人が多い。千葉さんの家族もまだ北朝鮮にいる。今回の提訴で実名を公表したことで、さらに迫害を受ける可能性もある。脱北者を支援する「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の山田文明副代表(大阪経済大准教授)は「帰還者救出は停滞している。この状況を打破するため、千葉さんは相当の覚悟で提訴に踏み切った」と話した。(産経新聞6/13)
朝鮮総連:大阪の脱北女性が損賠提訴「帰国事業で苦痛」
帰国事業で北朝鮮に渡った後、強制収容所に収容されるなどして肉体的・精神的に苦痛を受けたとして、日本に脱出した大阪府の女性が13日、事業を支援した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に1100万円の賠償を求め大阪地裁に提訴した。日本在住の脱北者による提訴は初めて。
訴状によると、女性は大阪市生野区出身の在日朝鮮人2世、高政美さん(47)。両親は韓国・済州島出身。62年に父親が死亡し、母親が総連関係者から「北朝鮮に行けば心配なく生活できる」と説得され、3歳だった63年に母親と兄、弟らと北朝鮮へ渡った。
日本に戻ることを望んだ兄は強制収容所に入れられ死亡。さらに高さんは外貨稼ぎで処罰された知人の連帯責任を理不尽に負わされ、00年に子どもと中国へ脱出したが強制送還され、強制収容所で拷問を受けた。03年の脱北は成功し、日本に戻った。訴状で「北朝鮮が『地上の楽園』と宣伝し、帰国事業を積極的に推進したのに、生活実態の説明義務を怠った」と主張している
帰国事業を巡っては、01年6月にも元在日朝鮮人の男性=韓国在住=が「北朝鮮で強制就労させられた」として朝鮮総連に賠償を求める訴訟を起こした。東京地裁は「既に民法上の時効が成立している」として請求を棄却、上訴したが最高裁で敗訴が確定した。【川辺康広】(毎日新聞6/13)
朝鮮総連:大阪の脱北女性が損賠提訴「帰国事業で苦痛」
帰国事業で北朝鮮に渡った後、強制収容所に収容されるなどして肉体的・精神的に苦痛を受けたとして、日本に脱出した大阪府の女性が13日、事業を支援した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に1100万円の賠償を求め大阪地裁に提訴した。日本在住の脱北者による提訴は初めて。
訴状によると、女性は大阪市生野区出身の在日朝鮮人2世、高政美さん(47)。両親は韓国・済州島出身。62年に父親が死亡し、母親が総連関係者から「北朝鮮に行けば心配なく生活できる」と説得され、3歳だった63年に母親と兄、弟らと北朝鮮へ渡った。
日本に戻ることを望んだ兄は強制収容所に入れられ死亡。さらに高さんは外貨稼ぎで処罰された知人の連帯責任を理不尽に負わされ、00年に子どもと中国へ脱出したが強制送還され、強制収容所で拷問を受けた。03年の脱北は成功し、日本に戻った。訴状で「北朝鮮が『地上の楽園』と宣伝し、帰国事業を積極的に推進したのに、生活実態の説明義務を怠った」と主張している
帰国事業を巡っては、01年6月にも元在日朝鮮人の男性=韓国在住=が「北朝鮮で強制就労させられた」として朝鮮総連に賠償を求める訴訟を起こした。東京地裁は「既に民法上の時効が成立している」として請求を棄却、上訴したが最高裁で敗訴が確定した。【川辺康広】(毎日新聞6/13)
「朝鮮総連は悪魔」「収容所は人間の動物園」…脱北女性会見詳報
「地上の楽園」と偽りの宣伝にだまされて北朝鮮に渡り、肉体的、精神的苦痛を受けた脱北者、千葉優美子さん(47)。13日に帰還事業を支援した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に損害賠償を求めて提訴した千葉さんと代理人の藤森克美弁護士による、大阪司法記者クラブで行われた会見のやり取りを詳報する。
−−提訴に踏み切った思いは
千葉さん「日本に戻って約3年になりますが、家族や私の命を助けてくれたことに感謝しています。北朝鮮にいるときは、両親に北朝鮮のことを聞き、どうなってしまうのかといつもおびえ、朝鮮総連が許せないという思いでした。自分たちも人間なのに、人をだまして連れてきて組織的に誘拐したのではないかと。その責任はどうやってとってくれるのか、毎日考えていました。こうして訴えられるようになるまで何十年もかかった。もう半世紀近くたっているが、収容所にいるときも本当に恐しくて、あしたは生きていられるかといつも不安で毎日必死で生きております」
「私1人の問題ではなく、今も収容所の中で必死で生き延びようとしている人がいる。すでに北朝鮮で亡くなっている人もいますが、天国から見守っていてほしいです。朝鮮総連は人権と自由を無差別に奪った悪魔みたいな団体。だからこそこんな大きな問題になった。日本語がよくできなくて…。みなさまのご理解よろしくお願いします」
《ゆっくりとした口調で話す千葉さん。日本語はたどたどしい》
−−提訴したことで、今もまだ北朝鮮に残っている人にどういう影響があればいいと思いますか
千葉さん「この裁判をきっかけにして、まず本質的に正しい裁判所の判断をいただいて、まだ北朝鮮に残っている日本人を救うことができるようになるのが願いです」
−−正しい判断をもらって北朝鮮という国も含め、北朝鮮に残された人も助かればということですか
千葉さん「はい、そうです」
−−朝鮮総連が被告ということですが、帰還事業は日朝の赤十字社の合意があってなされた経緯があり、被告を朝鮮総連に絞っているのは
藤森弁護士「本当は北朝鮮政府も被告にしたいところですが、国交がない。難しい問題です。今後、国交正常化でも図られるようなことがあれば検討してみたい」
−−日本政府と赤十字社も連帯責任も考えられると思いますが
藤森弁護士「それは現時点では無理だと考えています」
−−それは何かひっかかることがあるということか
藤森弁護士「赤十字社は当時帰還する在日朝鮮人の方から何度も了解を確認しているんです。私たちはそもそもだました大本はどこかということを重視している。赤十字社や日本政府が個々の人をだましたかというとそうは考えていません」
−−この裁判を通じて、赤十字社も政府も自分たちが当時取った行動などを正しかったのか検証してもらえたらと思いますか
藤森弁護士「そうですね。ジャーナリストの方々にもぜひ取り上げていただいて」
−−当時はマスコミも「地上の楽園」を報道してそれで信用した人もいますが
藤森弁護士「それも赤十字社や政府と同じですね。だました根源ではないと」
−−現在家族の安否は
千葉さん「兄弟や親戚(しんせき)がまだ北朝鮮に残っています。両親はもう亡くなっています」
藤森弁護士「千葉さんの夫はどうしたという質問もよく受けますが、千葉さんそれも答えてくれますか」
千葉さん「夫も日本から帰還した人です。朝鮮語が全然できずに苦労しました。医師をしていましたが、患者に自分の血をたくさん献血して、その影響で病気になって1986年に死にました」
−−北朝鮮に家族を残したままで、今回実名で提訴した心境は、心配だけれども身をもって訴えるということですか
千葉さん「そのとおりです」
−−北朝鮮でどういう生活をしていたか
千葉さん「本当に言葉にできないくらいですけど、1971年ごろ、日本から来た人はとてもいじめられて…。学校に行ったらたくさん生徒が集まって髪の毛をひっぱられたり、服を破られたりしたときは、日が暮れるまで待ってパンツ1枚だけで家に帰ったこともあった。先生にも言ったけど日本の服を着てくるからそうなるんだといわれた。母に話しても仕方がないと泣くばかりで」
《千葉さんはあふれる涙をハンカチでぬぐいながら続けた》
千葉さん「万景峰号という船で北朝鮮に渡ってから私たちの人権はなくなっていました。兄は(1963年に)船が着いたときに『日本に帰りたい』と行っただけで(北朝鮮当局に)連れて行かれた。兄のいる収容所に行ったときは人間の動物園のようだった。私たちに罪はないのに北朝鮮に行っただけでなぜこんな目にあわなければならないのか。毎日毎日泣きながら過ごしました。私は、だました朝鮮総連を許すことができません。みなさんの力を貸してください」
帰国事業を巡っては、01年6月にも元在日朝鮮人の男性=韓国在住=が「北朝鮮で強制就労させられた」として朝鮮総連に賠償を求める訴訟を起こした。東京地裁は「既に民法上の時効が成立している」として請求を棄却、上訴したが最高裁で敗訴が確定した。【川辺康広】(産経新聞6/13)
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会:本会は1959年から1984年までの帰国事業で北朝鮮に帰った在日朝鮮人(日本人配偶者等を含む)の生命と人権を守り、自由往来を実現し、被拘束者を解放し、犠牲者の名誉を回復することを目的とする。またその他の北朝鮮の人権問題にも重大な関心を向ける。
帰還事業めぐり脱北者女性が朝鮮総連を提訴 大阪地裁
北朝鮮への帰還事業で同国に渡った後、苦痛を受けたのは「地上の楽園」とうたって事業を支援した在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の責任だとして、脱北者の女性が13日、朝鮮総連に慰謝料など約1100万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。訴えたのは大阪府八尾市に住む韓国籍の高政美(コ・ジョンミ)さん(47)。
訴状によると、大阪市出身の高さん一家は1963年、「北朝鮮へ行けば心配なく生活できる」などとする朝鮮総連の宣伝を信じて帰還事業に応じ、在日朝鮮人の母親ら7人で北朝鮮へ渡った。しかし、母は早朝から夜遅くまで建設用の石集めなど過酷な労働を強いられ、養父はスパイ疑惑をかけられて拷問された。高さん自身も学校で「チョッパリ(日本人の蔑称(べっしょう))」と呼ばれ、服を脱がされるなどのいじめを受けた。
結婚後の95年には、餓死した人の遺体処理に従事させられた。翌年、金を貸した男性が外貨稼ぎで問題を起こして連帯責任を負わされた後、2人の子どもとともに00年、脱北を試みて失敗し、強制収容施設で殴るけるの拷問を受けた。03年に中国経由で脱北に成功し、05年7月に日本に戻った。
高さんは提訴後に記者会見し、「朝鮮総連は大うそをついてだまし、組織的な誘拐をした。責任をとるべきだ」と泣きながら訴えた。
帰還事業をめぐっては、62年に脱北した韓国在住の男性が01年6月、朝鮮総連に損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。しかし、同地裁は民法上の債権を請求できる権利は時効(10年)で消滅したとして請求を棄却し、最高裁で確定した。今回の提訴で高さん側は、05年3月に中国にある日本の在外公館で保護された時点から起算して請求できると主張している。
提訴後、朝鮮総連は「同じような訴えを棄却した判例がすでにある。今回の訴えは同胞社会と日朝関係に害を与える以外のなにものでもない」とのコメントを出した。 (朝日新聞6/13)