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■ アウシュビッツ:補修基金設立 独は1億3000万円
【オシフィエンチム(ポーランド南部)中尾卓司】13日、明らかになったアウシュビッツ強制収容所跡の建物・廃虚群の大規模改修のための基金(1億2000万ユーロ)設置計画には、ポーランド政府のほか、「加害国」ドイツをはじめ、欧州連合(EU)諸国が、出資を表明している。個人からの募金も表明されており、ポーランド政府はさらなる協力を呼びかける構えだ。
博物館側は先月、基金の受け皿となる財団を設立した。発起人で収容所生き残りのバルトシェフスキ元ポーランド外相は設立会見で、「(ナチスが)消し去ろうとした歴史を、忘却の危機から救おうとしている。私たち生存者に残された時間は少ない」と話した。
この財団などによると、ドイツが100万ユーロ(約1億3000万円)の支援を誓約。英仏やチェコなども協力する見込み。
これまでは、ポーランド政府が維持費を全面的に負担してきた。基金は、これに代わって10年末までに設置、翌年から運用益で保存事業を開始する予定。
一方、ポーランド国立アウシュビッツ博物館のピューロ保存修復部長は13日、ビルケナウ収容所跡の、立ち入り禁止となった建物の内部を毎日新聞に公開した。
女性専用だった居住棟の粗雑な打ち抜き床は波打ち、壁には大きな亀裂が走り、天井の一部は欠落している。建物は、湿地帯に基礎工事もないまま突貫工事で建設された。現在、排水設備の整備が緊急課題だ。
部長によると、建築専門家は建て直しを勧告した。しかし「当時のまま、本物を展示する」ことを目標に、現状を維持するための補強策を検討している。(後略)
http://mainichi.jp/select/world/news/20090514k0000m030161000c.html
アウシュビッツを、人間の残酷さ、愚かさの遺産として残すことは必要だと思います。しかし、アウシュビッツ同様の恐ろしい収容所だったソ連のコルイマを初めとする「収容所群島」については、今はあまり語られることも少なくなりました。ソルジェニーツインの偉大な作品「収容所群島」(ブッキング社)や、ゴルバチョフ時代までのソ連収容所の有様を総合的にまとめあげた「グラーグ」アン・アプルボーム著(白水社)に当たれば、ソ連の収容所もまた決して忘れられてはならない人類の負の遺産だったことがよく判ります。(読みやすくお薦めなのは後者ですが)
しかし、過去を保存することも大切ですが、政治犯収容所は今現在も、中国にも、北朝鮮にも現実に存在しています。収容所体制を支える全体主義一党独裁体制が続く限り、収容所の廃絶は困難と言わざるを得ないでしょう。しかも、北朝鮮のように、収容所における無償労働が経済的にもその国家を支えているような体制においては、収容所の存在は不可欠です。今この時も、北朝鮮の罪もない民衆と共に、帰国者、日本人妻達もまた、収容所で苛酷な強制労働や拷問にさらされているのです。
しかし残念ながら、北朝鮮の政治犯収容所の問題は、国際政治の場においては殆ど取り上げられることはありません。私たちの国からほんの飛行機で数時間の隣国に、今も尚アウシュビッツ同様の収容所が存在し続けていること、その収容所廃絶を求めることは、決して内政干渉ではありません。この二十世紀が明らかにしたことは、国家主権の原則を人権抑圧や全体主義体制の擁護にまで拡大して認めてしまう事は、罪もない人びとを虐殺させるだけではなく、ナチスが隣国に戦争を仕掛け、スターリンが東欧や中国、北朝鮮に抑圧体制を拡張していったように、世界規模にわたって全体主義が拡大していく人類の悲劇をもたらすことに繋がったのです。
日本国は、情報不足と、内政干渉はしないという原則のもと、戦後北朝鮮の収容所・全体主義体制に何らの抗議の声を挙げることも、その体制の人権改善を求めることもしてきませんでした。その結果が、大韓航空機事件などの国際テロであり、また拉致事件であり、そして核開発の危機であり、何よりも北朝鮮の罪無き民衆の大量餓死や収容所での虐殺を見過ごすことになったのです。
アウシュビッツの歴史に学ぶことは、今存在する収容所の廃絶と、全体主義体制の人権改善と民主化を目指すことです。この姿勢無き政府と国民は、再び、未来に対しても盲目となり、専制と隷従のアジアで生きていかざるを得なくなるでしょう
日本政府に人権外交を呼びかける、信頼できる政治家にメールを送るなど、色々な形で、日本政府が人権外交を展開するよう訴えていただければと思います。しかし同時に、このホームページ上部にあるような、「70円で出来る収容所廃絶運動」金正日に葉書を送る運動を試みてはいかがでしょうか。もし危険を感じられる方は、日本国一市民、とだけ書いて送ってもよいかと思います。金正日にはとどかないでしょうが、平壌には日本国民がこの問題を注目していることを示すハングルのメッセージが確実に届きます。是非一度考えてみてください(三浦)
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