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NEWS :日本赤軍と北朝鮮(よど号犯)についての貴重な証言 
└ 2010-06-07 16:18

よど号犯=北朝鮮政権と、現在獄中にいる日本赤軍の重信房子、また赤軍自体との関係について、左翼運動にそれほど深い知識は無い私にはごくごくイメージや左派の方々にお聞きしたうわさでしか知らず、どこまでの関係があったのかは判断ができませんでした。たとえば、イスラエル政府が主張する北朝鮮の日本赤軍への支援などへの指摘も、果たしてどの程度のものだったのか充分な確信が持てずに来たのが正直なところでした。

しかし、本日、かって日本赤軍兵士として、重信らとともにアラブの地で戦った和光晴夫氏(徳島刑務所で服役中)の著書「日本赤軍とは何だったのか」(彩流社)を入手、まだざっと目を通しただけですが、これはぜひ皆様にご紹介したくてとりあえずニュースとして流します。ここでは「北の国」という言葉で北朝鮮が表現されておりますが、1973年から78年に脱退するまで日本赤軍に参加していた当事者による貴重な証言で、北朝鮮、よど号犯と日本赤軍との関係が語られています。

ただ、著者は幹部というより、自らが語るように「一平卒」であり、重信との関係もよくなかったようで、たとえば資金関係や、どの程度の政治的関係があったかが解るわけではありません。しかし、以下のような記述は、私には大変興味深いものでした。

1、重信房子が北朝鮮に渡ったのは1975年の初め。これはパレスチナ左派組織PFLPの外交部門の仲介によるもの。(98ページ)

2、北朝鮮でよど号と接触して以後、同志間の「自己批判・相互批判」という徹底した洗脳化、総括の繰り返しという北朝鮮式の教育が持ち込まれている。主体思想は私(三浦)の想像以上に、少なくとも一時期は日本赤軍に影響を与えた模様。(111ページ〜)これは日本赤軍の精神、組織にかなりの悪影響を与えた。

3、著者が重信の非現実的な作戦を拒否した1977年、著者を批判するパンフ「自力更生」を重信は発行しようとした(著者の脱退により中止)。この書名は言うまでも無く北朝鮮の用語の一つ。

4,79年、著者は査問会議にかけられたときのエピソードに、赤軍の坂東国男が書いた文書が哨戒されているが、赤軍内でも評判の悪かったその文書の内容は「敬愛する司令官同士」なる評語まで使われている(146ページ)。ただし、坂東が北朝鮮に渡ったかどうかは著者は確信はもてないとしている。

5、北朝鮮は70年代のいくつかのパレスチナ・ゲリラのハイジャックを、自国に飛行機を受け入れてもいいと内密に表明したらしい例が紹介されている。これは日本赤軍というよりパレスチナとの関係だが、「反米武装組織」として北朝鮮が彼らに早くから支援していた状況証拠かもしれない。

私も現時点では「目をざっと通した」という程度で、充分熟読はしていないのですが、これは北朝鮮、よど号と日本赤軍の関係について初めて説得力のある証言が現れたなと思いました。中には偽札を思わせるエピソードもありますが、拉致事件や北朝鮮のテロそのものについての事実関係が書かれているわけではありません。残念なのは、80年代以降、著者はすでに組織を離れており、私はある方から、この時期重信はさらに北朝鮮に傾斜していったと聞いたことがあるのですが、果たしてそうだったのかどうかの証言は得られないことです。

しかし、北朝鮮というテーマのほかにも、いくつもの大変興味深い記述がありました。とくに、イスラエルのリッダ空港に突入した3人の日本人ゲリラは、実は日本赤軍との関係は希薄であり、別の新左翼組織の系統だったこと、あの戦術はその後悪影響もパレスチナ運動にもたらした一面があること、そして、ただ一人の生き残り岡本公三は、当初はアラブから兄岡本武のいる北朝鮮に行くつもりだったことなど、私は目が開かれる思いでした。そして、一部で理想化されている重信の言動について、組織内の批判的な視点からの告発ですので全面的に信じるべきかどうかは別ですが、個人的にはうなずける批判がなされていました。

そして、この文章で私は、現在無期懲役刑の罪で獄中にいる著者に「氏」をつけています。その理由は、人間として、彼が大変誠実な人物であること、思想的立場は違えど、自らの運動と人生の失敗や問題点と素直に向き合い、決してヒロイズムにも自己正当化にも陥っていないことは、この文章で確かに私に感じられたからです。私は以前重信の本も読みましたが、その文章を通してみる限りは、著者は彼女より人間性においては数段高みにあるように思えてなりません。彼の行動で傷をおい、命を失った人もいることを思えば、このような記述を不謹慎に思う方もおられるでしょう。しかし、あえて私はこのように敬称をつけさせていただきました。

さらに言えば、本書には国際テロリストのカルロスの名前も出てきます。多くのテロリストの基地が東欧だったことも明記されています。旧東欧や旧ソ連の資料は、おそらく北朝鮮と世界のテロリズムの関係をめぐる情報の宝庫ではないでしょうか。そして、重信はいまだ獄中ですが、彼女と北朝鮮の間にはまだまだ深い闇があると私は本書を読んで直感しました。ぜひ、捜査当局は国際的に連帯して、この闇を切り裂いて真実を明らかにしていただきたいと思います。(三浦)

追記:私はイスラム原理主義のテロや、本書でも触れられているパレスチナゲリラの一部の逸脱したテロ行為にははっきり反対です。しかし、今現在のイスラエル政府を、それが北朝鮮に批判的だからといって全面支持することはもちろんできません。ガザに送られる支援船に対しての攻撃、そしてその後のイスラエル政府の言動には私は明確に反対しますし、むしろイスラエル国の名誉のために悲しみます。「敵の敵はすべて味方」というのは政治の論理としては正しいときもありますが、私は人権の立場からそのような姿勢を無原則にとることはできません。







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