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NEWS :田中宏氏の朝鮮学校無償化論 教科書内容には何ら触れず 
└ 2013-03-16 12:36

2月24日 毎日新聞 13面

発言  朝鮮学校差別 再考が必要
田中 宏
一橋大名誉教授(日本社会論)

2020年のオリンピック・パラリンピック開催地が9月に決まるため、東京都の猪瀬直樹知事は招致活動を本格化させている。そうした時に、都及び日本政府は朝鮮学校差別を続けていていいのだろうか。

かつて、名古屋オリンピック招致に関連して、こんなことがあった。名古屋市は、東京や大阪では外国人にも開放されていた公立学校の教員採用に「国籍条項」を設け、受験を拒んでいた。民間の名古屋人権委員会は、国際オリンピック委員会(IOC)の委員宛てに英文の手紙を送り、「名古屋に重大な人権上の問題があることに留意し、候補の審議に際してオリンピック運動の道徳的資質の向上に十分配慮されたい」と訴えた。81年9月、開催地はソウルに決まった。この手紙との因果関係は分からないが、国際社会では差別は許されない問題であることは肝に銘ずるべきだ。

都は従来27校の外国人学校に生徒1人年額1万5000円の補助を支給してきた。しかし10年度から、朝鮮学校10校だけに補助金を不支給とし、来年度予算も計上していない。学校側に不正があったわけではない。子供の教育問題と国際問題を混同してはならない。
同じ年度から高校無償化法が施工され、高校だけでなく、専修学校及び外国人学校も対象とした。ブラジル学校、中華学校、韓国学校、インターナショナルスクールなど39校の生徒は、公立高の授業料相当額の就学支援金を受けるようになった。
しかし朝鮮学校だけは、対象にするかの判断が先送りされ、受領しないまま卒業した生徒は2年次に及ぶ。

さらに安倍内閣が成立すると、下村博文文部科学相は、拉致問題の進展がないなどとして、朝鮮学校のみを排除するための高校無償化法施行規則を20日に改正した。同法は「教育に係る経済的負担の軽減」と「教育の機会均等に寄与」を目的としている。こうした施工規則改正は同法の委任の範囲を逸脱していないだろうか。

国連・人権差別撤廃委員会は、10年3月、日本政府の報告を審査した後の「総括所見」で、高校無償化からの朝鮮学校排除の動きに懸念を表明し、教育差別禁止条例を表明し、教育差別禁止条約(1960年採択、加盟100カ国)への加入を促した。しかし、国連の総括所見の懸念は、安倍政権によって現実のものとなってしまった。

また、国連・社会権規約委員会への日本政府からの報告は、4月に本審査が行われる。同委員会からの事前質問には「在日コリアンの子供たちへの根強い差別に対応してとられた措置の効果について情報を提供してください」などとある。朝鮮学校の女子生徒は民族服のチマチョゴリを着て通学していた。心ない日本人による嫌がらせや暴行をさけるため、そうした姿が見られなくなって久しい。

オリンピック憲章には「差別はいかなる形であれ、オリンピックムーブメントとは相いれない」とある。朝鮮学校差別とオリンピックは両立しないのである。
再考を促したい。(寄稿)

朝鮮学校無償化論の一つとして紹介します。いちいち詳しい反論はしませんが、田中氏は全く教科書内容、つまり金日成・正日独裁讃美には触れていませんし、また守る会パンフレットに記載された、学校内の政治教育と子供たちを「主体の戦士」として組織化していく過程にも触れていません。

そして、もう一つ二つ重要な点を触れておきます。田中氏は、差別はいかなる形であれ、オリンピックムーブメントとは相いれない、と言う憲章を紹介しておられますが、それならば、独裁国家である少数民族を明らかに弾圧している北京でのオリンピックにどのようなご意見をお持ちだったのか、ぜひお聞きしたいと思います。もう一つ、日本の教育基本法にはこのように記されています。

「我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
 我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。」

「第一章 教育の目的及び理念

(教育の目的)
第一条  教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

(教育の目標)
第二条  教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一  幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二  個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三  正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四  生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。 (以下略)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H18/H18HO120.html

朝鮮学校の歴史教育において、この教育基本法の理念と結びつくものは正直全くないとしか思えません。まず、金日成、金正日の独裁体制と政治犯収容所を含む人権弾圧に対して、讃美し肯定していることは、平和で民主的な社会の形成に逆行する者でしょう。

また、幅広い知識と教養、そして真理を身に着けるというのは、果たして、朝鮮戦争は韓国とアメリカが起こしたとか、大韓航空機事件は韓国のでっち上げだとか、帰国事業は金日成の人道事業であり帰国者は幸せに生きているとか、北朝鮮では人権弾圧は全くなく全国民が体制を支持しているとか教えることなのでしょうか。これらは明らかに嘘のプロパガンダ教育です。

そして、個人の価値を尊重し、その能力を伸ばし、創造性を培うというのは、生徒たちを少年団、青年団に組織化し、「主体教育」を行うことなのでしょうか。

私は朝鮮学校が日本の教育基本法に絶対的に従うべきだなどとは申しません。彼らが彼らなりの教育理念を持ち実践するのは自由でしょう。しかしその教育内容が間違っているからこそ、在日コリアン自身が朝鮮学校を離れて行っているのです。学生数の減少、統廃合、また総連組織の弱体化は日本の差別によるものではなく北朝鮮を全面的に支持する総連の姿勢が在日コリアン自身から拒否されて行ったのだということを、総連自身が反省しなければどうにもならないところまで来ているはずです。

田中氏が長く在日コリアンの問題にかかわってこられたこと、差別反対の論を展開してこられたことの功績は私もちろん認めます。しかしだからこそ田中氏のような方が、仮に無償化を唱えるとしても、朝鮮総連や学校の問題点をもまた批判知ることが、かえって在日コリアンと日本人との関係をよくしていくはずです。(三浦)






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