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NEWS :『脱北者らが初めて、日本の裁判所に北朝鮮政府を提訴』2018/08/20(月) new!
└ 2018-08-15 13:19

脱北者らが初めて、日本の裁判所に北朝鮮政府を提訴
〜北朝鮮帰還事業は、国家による誘拐行為〜


■提訴

日時:2018年8月20日(月) 午後2時
場所:東京地裁正門前

原告2〜4名・弁護団らが訴状を提出のため、地裁正門から集団で建物に入ります。
撮影等はこの時にお願いします。

参加方法:事前登録不要です。当日現地にお越しください。


■提訴後会見
日時:2018年8月20日(月) 午後3時
場所:東京地裁2階・司法記者クラブ

参加者:原告2〜4名、弁護団スポークスパーソン他

参加方法:事前登録不要です。当日現地にお越しください。


■個別取材
個別取材をご希望の方は、直接下記までご連絡ください。

090-2287-8610 山田文明(北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会 名誉代表)


< 背 景 >

●本提訴の意義

北朝鮮帰還事業で北へと渡り、その後脱北して日本に定着した脱北者らが、2018年8月20日北朝鮮政府を被告として、東京地方裁判所に提訴の予定です。日本において初めて、脱北者らが北朝鮮政府を直接相手取って訴訟を起こす取り組みと考えられます。

北朝鮮政府らの欺瞞により、帰国事業で日本から北朝鮮に渡った約10万人の在日コリアンや日本人妻などは、「地上の楽園」に移住すると宣伝されたにもかかわらず、実際には人生を完全に狂わされ、「人道に対する罪」の被害者となりました。帰還事業という壮大な人権侵害の被害者の救済に向けて、北朝鮮政府は一刻も早く被害者に対し、出国の自由、故国帰還の自由を与えるべきです。

6月の米朝首脳会談を受けて、安倍首相が日朝首脳会談の早期実現に向けた調整を指示しています。日本政府はあらゆる機会を通じて、北朝鮮政府に対し、被害者やその親族らの出国の自由、故国帰還の自由の保障を含む人権侵害の解決を強く働きかけるべきです。


●本件に至る経緯

国連の北朝鮮人権調査委員会は2014年2月、この北朝鮮帰還事業や拉致問題を含む北朝鮮政府による人権侵害を「人道に対する罪」と認定する最終報告書を発表しました。

<原文>
『Report of the Commission of Inquiry on Human Rights in the Democratic People's Republic of Korea』
https://www.ohchr.org/EN/HRBodies/HRC/CoIDPRK/Pages/ReportoftheCommissionofInquiryDPRK.aspx

<日本語訳>
『北朝鮮における人権に関する国連調査委員会(COI)最終報告書』
https://www.mofa.go.jp/mofaj/fp/hr_ha/page18_000274.html

これをうけて2015年1月15日、脱北した在日朝鮮人や日本人配偶者ら12人が日本弁護士連合会に対し、日朝両国の政府や赤十字、在日朝鮮人総連合会を相手方とする人権救済申立を行い、今も係属中です。


●北朝鮮帰還事業とは

1959年から四半世紀に渡り行われました。「地上の楽園」と宣伝された北朝鮮に、在日コリアン、日本人妻など約10万人が渡ったものの、「帰国」後、劣悪な生活環境、あらゆる市民的・政治的権利の侵害、監視、差別などに苦しむ、悲劇的な境遇に追い込まれています。原告らを含め一部の人々が脱北に成功し、日本に帰国していますが、北朝鮮に残した親族がいる場合には、面会もままならない家族離散の苦しみを余儀なくされています。


●訴状上の特別な論点

訴訟上の論点は多岐に渡りますが、本訴状は、日本が承認していない外国政府を提訴するという試みとなり、裁判所が本件訴訟の審理を開始する前提事項として、①国際民事送達(日本国外に所在する被告に対する訴状送達に関する問題)、②国際裁判管轄(本訴状を日本の裁判所が審理できるかという問題)、③主権免除(外国政府を被告とする訴訟について、日本の裁判所が裁判権を行使することは外国政府の主権侵害にならないかという問題)といった点が
論点となります。

その後、①〜③の問題がクリアできた場合に、具体的な被害立証が問題となります。(※日本が北朝鮮を国家とは認めていないことが、①〜③の問題をクリアできる論拠となりえます)


●訴訟進行の展望

提訴時ないし事件が裁判体に配点された時点で、公示送達の申立てを行います。その後の訴訟の進行としては、裁判所が、訴訟の送達方法として、公示送達を選択することになると見込んでおります。その後、裁判所が訴訟記載の被害の実態に関する審理に入る前に、国際裁判管轄、主権免除の論点に関して審理することになり、場合によっては、原告らに追加の補充主張を求めることが予想されます。


●本件の全体問い合わせ先:
国連人権NGO ヒューマン・ライツ・ウォッチ 土井、吉岡:03-5575-3774 / yoshior@hrw.org